2018年7月17日(火)

米ボーイング、ジャンボ機の生産中止を検討

2016/7/28 16:37
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 米ボーイングは27日(米国時間)、「ジャンボ」の愛称で知られる大型機「B747」の生産中止を検討していることを明らかにした。航空業界では、ジャンボのような大型機から燃費が良く、使い勝手が良い中小型機へ需要がシフトしている。1970年の商業就航から半世紀近く。一時代を築いた航空機の引退が近づいている。

 ジャンボは500超の座席を装備できる大型機で、「空の大量輸送」の時代を支えた。日本の航空大手でも、日本航空や全日本空輸が主力旅客機として就航させていたが、14年までに旅客機の運航を終えた。「B777」などの後継機が登場し、より燃費性能が高い機体への世代交代が進んでいるためだ。

 ボーイングのデニス・ミュイレンバーグ最高経営責任者(CEO)は今月、英国で開かれた航空展示会で、ジャンボの生産ペースを現状の月産1機から、9月に0.5機に減らすと発言。ボーイングは27日に米証券取引委員会(SEC)に提出した開示資料の中で、生産中止の前提条件を「十分な受注が獲得できなかった場合」と説明している。

 B747は現在も「エアフォース・ワン」のコールサインで知られる米大統領専用機や日本政府専用機に使われている。旅客機ではなく、貨物機として購入されるケースも想定されるが、先は見通しにくい。

 航空機需要の中心は、格安航空会社(LCC)の増加も背景に、「B737」や「B787」などの中小型機に移っている。LCCの多くは中短距離路線が主力で、「大型機を1機飛ばして大勢の乗客を運ぶよりも、複数の中小型機を使い、様々な時間帯の便を用意した方が、顧客の選択の幅が広がる」という発想で路線網をつくっているためだ。世界の航空会社の「ジャンボ離れ」は必然だった。

 B747の部品には、日本を含む世界の有力メーカーの製品が数多く採用されている。各社はすでにB787など後継機向けの部品生産に軸足を移してきているとみられ、B747が生産中止に追い込まれた場合でも業績への影響は大きくないとみられる。

(湯田昌之)

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