ウーバー新CEOにエクスペディアCEO
米メディア報道

2017/8/28 10:23 (2017/8/28 11:34更新)
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米エクスペディアCEOのダラ・コスロシャヒ氏

米エクスペディアCEOのダラ・コスロシャヒ氏

【シリコンバレー=中西豊紀】米ライドシェア(相乗り)大手のウーバーテクノロジーズの次期最高経営責任者(CEO)探しが決着した。27日、取締役会を開き旅行サイト世界最大手の米エクスペディアのCEO、ダラ・コスロシャヒ氏(48)を次期CEOに選んだ。CEO候補で大穴だった新トップの下、セクハラ問題などで続く経営混乱の立て直しを急ぐ。

同日、米メディアの電子版が一斉に報じた。ウーバーでは6月、セクハラ問題などコーポレートガバナンス(企業統治)の欠如を懸念した投資家の求めに応じる形でトラビス・カラニック前CEOが辞任。後任探しが続いていた。

イラン系米国人のコスロシャヒ氏は2005年からエクスペディアを率いており、同社のグローバル展開を進めたことで知られている。報酬も9500万ドル(103億円)とされ、世界的な知名度も高まっている。

次期CEOの有力候補にはゼネラル・エレクトリック(GE)のジェフ・イメルト前CEOの名前があがっていた。27日朝にイメルト氏がツイッターでCEO職を受けない考えを表明。CEO就任を否定していた米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)のメグ・ホイットマンCEOも候補に再浮上していた。事前に一切名前が出なかった「大穴」のコスロシャヒ氏での決着は、人選過程での混乱もうかがえる。

ウーバーは16年の取扱高で2兆円を超え、企業価値も7兆円超と非上場企業で世界最大とされる。ただ足元の混乱は深刻で最高財務責任者(CFO)など他の経営幹部ポストもいまだに不在。グーグルからは自動運転の知的財産を巡って訴えられている。一部大株主のベンチャーキャピタル(VC)がカラニック氏の排除を狙った提訴に踏み切るなど数多くの経営課題を抱える。

タクシー主体の交通ビジネスを根底から変えた「正の財産」と、その成長がもたらした「負の遺産」をまるごと引き継ぐなかで、コスロシャヒ氏に課せられた責任は重大だ。カラニック氏よりも7歳年上のコスロシャヒ氏には事業拡大の手綱を緩めず、スタートアップ企業特有の向こう見ずさを時には抑えるバランス調整役も期待される。

いまや米国で最もハンドルさばきが難しい企業とも言われるウーバー。ソフトバンクグループが株の買い取りに動くなど投資家の注目度はなお高い。大穴評を覆してさらにお釣りが出るような多大な成果を、次期CEOは就任早々から求められることになる。

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