2019年6月27日(木)

日立、10年ぶりに新研究棟建設 東京の中央研究所に

2016/6/28 12:37
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日立製作所は28日、東京都国分寺市の「中央研究所」に新研究棟を建設すると発表した。新研究棟の建設は約10年ぶり。人工知能(AI)を活用し、インフラや情報通信などの分野で機器やシステム、サービスを提供する顧客との連携を深める狙いがある。

日立は日本企業として最大級の研究者を抱えており、高スペックの機器開発を目指してきた。しかし、あらゆるモノがインターネットにつながるIoT(モノのインターネット化)時代を迎え、研究開発は「オープンイノベーション」がキーワードとなっている。新研究棟をテコに顧客の企業や政府に研究段階から入り込む手法にカジを切り、欧米重電大手とのグローバル競争に挑む。

新設する「協創棟」は2017年9月に着工し、19年3月に竣工する。建設費は100億円程度とみられる。300人を収容する国際会議場を中心に、国内外の顧客と話し合う連携の拠点と位置づけ、省エネなど顧客の課題解決につながる新規事業の創出を目指す。AIやセンサー関連の最先端の研究設備を導入し、顧客に提供するサービスの検証ができるようにする。

日立は東原敏昭社長の陣頭指揮で工場や製品を中心とする経営から、「顧客のイノベーションパートナーとなる戦略」(東原社長)にカジを切った。具体的にはAIやビッグデータ解析など高度なIT(情報技術)を使って顧客の経営課題を浮き彫りにし、その解決につながるソリューションを提供する。コスト削減効果や顧客に生じるメリットの一部を日立の収入として支払ってもらうビジネスモデルの確立を急いでいる。

このため日立は今年4月、顧客・市場別の組織となるビジネスユニット制を導入した。研究開発部門は1年先行する形で昨年4月に顧客との連携重視の組織に再編済み。研究開発部門が日立の経営改革をけん引する形だ。新しいビジネスモデルを構築し、米ゼネラル・エレクトリック(GE)など欧米大手に対抗できるようになるのか。新研究棟の成果は将来の行方を占う試金石となる。(多部田俊輔)

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