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好調決算ニトリ、都心で試される価格巧者の実力

好調決算を続けるニトリホールディングス(HD)の実力が問われる局面だ。27日発表した2016年3~8月期連結決算は売上高、営業利益とも過去最高を更新。デフレ圧力にさらされるなかで、コスト削減と絶妙な値付けで相変わらずの強さを見せつけた。ただ、今後の業績は出店ラッシュを迎える都心店舗の成否がカギを握る。ニトリHDは快進撃を続けられるか――。

16年3~8月期の売上高は前年同期比15%増の2547億円、営業利益は同34%増の491億円だった。目を見張るのは粗利益率。3~8月期は54.8%と、前年同期に比べて2ポイント強改善した。原材料の見直しなどで、円安影響による輸入コストの上昇を跳ね返した格好だ。

一見、順風満帆なニトリHDだが、今後もこの好調は続くのか。カギを握るのが都心部での出店だ。ニトリHDは郊外の大型店で割安な商品を販売していたが、2015年のプランタン銀座店(東京・中央)のオープンを皮切りに、ここ1~2年は都心部への出店攻勢を掛けている。

今期以降は東急百貨店の東横店(東京・渋谷)、上野マルイ店(東京・台東)、東武百貨店池袋本店(東京・豊島)など、都心部への出店が目白押し。これまでにない立地で客層を広げたいニトリHDと、優良テナントを誘致したい小売りの思惑が一致している。

ニトリHDが出店しているのは本屋や家電量販店、スポーツ用品店など、採算の維持が難しくなったテナントが撤退した後の物件が多く、新たな都心の顔として小売りからの期待は大きい。「以前では入れなかっただろう物件も多いが、(小売りからの要請ということもあって)賃料交渉の余地がある」と財務経理部の武田史紀ゼネラルマネジャーは明かす。

とは言え、郊外型と比べれば都心店の賃料や人件費などのコストは高い。武田氏は「先行しているプランタン銀座の店舗などは好調だが、当然郊外型と比べればまだ利益率は高くない」と認める。郊外型の店舗では布張りのソファが主力だが、都心店では革張りのソファを中心に置くなど、都心店ではより付加価値の高い商品に軸足を置く店舗作りをしている。

商品構成の工夫や経費の削減……。既存店の好調が続くうちに、どこまで都心店ならではの成功方程式を作れるか。ニトリHDの実力が試される。

(中尚子)

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