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偽造1万円銀貨相次ぐ 財務省が注意呼びかけ

財務省は26日、昭和天皇の在位60年を記念して1986年に発行された1万円銀貨を偽造した銀貨が相次ぎ見つかっていると発表した。今年5月以降、国内の金融機関などで報告された偽造銀貨は約250枚にのぼる。財務省は不審な銀貨を見つけたら、警察や日銀に届け出るよう注意を呼びかけている。

1万円銀貨のニセ物は2013年にも相次ぎ見つかり、同年12月までに約100枚が報告された。その後はいったん収まったものの、今年に入ってから再び多発。2013年と同型の偽造銀貨が出回っているという。これまでに発見された偽造銀貨は累計約500枚に達する。

財務省は7月から金融機関などに対して注意を呼びかけていたが、偽造銀貨の報告が途絶えないことから、「偽造銀貨の流通を食い止め、通貨の信頼を維持するため、報道を通じて広く注意喚起することにした」(同省)という。

偽造銀貨の材質は純銀で重さも本物とほぼ同じ。ただ、直径が本物よりもやや大きく、模様も本物に比べると平面的で白っぽく、文字の線が太い。側面のギザの数も少なめという特徴がある。銀貨の引き換えのために国内の金融機関や日銀に持ち込まれた際に偽造が発覚するケースが多いという。

1万円記念銀貨は1986年に約1000万枚発行された。このとき同時に発行された10万円記念金貨は1990年に大量の偽造が発覚し、巨額の被害が出た。

これらの記念硬貨は当時、原料の金や銀の価値よりも高い額面価格で発行され、安価なコストで不正に利益を得られたことも偽造を誘発する要因になった。このため、現在の記念硬貨は原料価格よりも低い額面価格で発行されるようになったほか、様々な偽造防止対策も施されている。

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