2017年12月14日(木)

フィンテックの次は「エネテック」 VBが電力データ解析事業

2017/9/26 15:26
保存
共有
印刷
その他

 電力比較サイト運営のエネチェンジ(東京・千代田)は26日、新電力向けデータ解析サービスを10月に始めると発表した。新電力が電力を販売する際、スマートメーター(次世代電力計)のデータを高度に解析して顧客ごとに最適な料金プランを提案できる。「電力とITの融合『エネルギーテック』(エネテック)を普及させたい」(城口洋平会長)と意気込む。

記者会見したエネチェンジの城口洋平会長(26日、都内)

記者会見したエネチェンジの城口洋平会長(26日、都内)

 新サービス「SMAP収益性分析」を始める。新電力4社で先行導入が決まったという。7月に買収した英国の電力管理ベンチャー「SMAPエナジー」が、英ケンブリッジ大学と共同で研究開発したデータ解析手法を使う。

 新電力が新サービスを導入すると、既存顧客の施設にあるスマートメーターから集めた電力使用データを解析できる。日次や月次の電力使用のトレンドを高精度に予測することが可能。この予測情報を基に、収益性を保ちながら既存顧客によりお得な電力プランを提案できる。新規顧客に対しても、施設規模が似た既存顧客のデータを基に、独自の料金プランを策定できる。

 「法人向け電力小売りは丼勘定で料金設定する新電力が多かったが、競争力のある料金提案ができる」。26日に記者会見した城口会長は語る。

 ホテルや養鶏場などは時間や季節で電力使用量に差が無い。一方、夜間や夏休み時期には電力をほとんど使わない学校など、使用量の変動が大きい施設もある。施設ごとに電力使用状況のトレンドと、電力調達価格の動向などを加味しながら顧客に料金提示できる。「電力大手と料金差がほとんどなかった物件でも5%安く提示できる場合もある」(城口会長)

 新サービスの料金は月額50万円から。2018年までに新電力20社への導入を目指す。

 電力小売りが全面自由化して1年半たち、新電力の電力シェア(契約数ベース)は、法人など高圧が2割、家庭など低圧が7%をそれぞれ超えた。だが電力大手も巻き返しを強めており、同じ電力大手内で契約プランを切り替えるだけの電力顧客も多い。新電力がさらに成長するには、データを駆使した魅力的な小売りメニューの提案が欠かせない。

 金融とITを融合した取り組み「フィンテック」が金融市場のトレンドとなっている。ビッグデータや人工知能(AI)を活用する動きはエネルギー分野にも及ぶとされる。NECや日本IBMなどIT大手もエネルギー業界向けにデータ解析サービスの強化に動いている。

(榊原健)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報