2019年1月22日(火)

自動ブレーキ、トヨタが猛追 日米欧で全車種に

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2014/11/27付
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トヨタ自動車が事故を未然に防ぐ技術の開発を急いでいる。26日には自動ブレーキを日米欧でほぼ全車種に導入すると発表。トヨタが基幹技術を一気に普及させようとするのは異例だ。燃料電池車(FCV)など環境分野には依然として強みを持つが、センサーや制御を駆使した先進の安全対策では先行を許している。「ぶつからないクルマ」へのニーズは想定以上に大きいと判断。デンソーなどグループ企業も巻き込みながら猛追する。

トヨタはセンサーを駆使した安全対策では他社に先行を許している

トヨタはセンサーを駆使した安全対策では他社に先行を許している

「グローバルで『予防安全』を普及させるための新しいパッケージだ」。トヨタの安全技術を統括する吉田守孝専務役員は26日、都内で開いた記者会見で強調した。予防安全とは事故発生後の安全確保ではなく、事故そのものを起こさないための仕組みをさす。

パッケージの主軸が新開発の自動ブレーキだ。小型車に搭載する廉価版と、通常版の2種類があり、レーダーとカメラで前方車両などを検知。ブレーキが踏まれない場合は自動で減速する。車線をはみ出しそうになった際に警告する機能も組み込んだ。廉価版は5万円前後と、現在の高級車などでのオプション価格(10万円程度)より大幅に引き下げる計画だ。

今回の安全対策は単なる技術力向上にとどまらない。2015年から順次導入する自動ブレーキは、日米欧で同時に立ち上げる。同地域の年間販売は約600万台と大規模。これまでもハイブリッドシステムなど新技術を手がけてきたトヨタだが、スタート時からの全面導入は異例だ。

もともとトヨタは「安全」に対して熱心だった。衝突時の衝撃を吸収するボディーは日本で最初に導入。米情報誌コンシューマー・リポートでも長年「信頼性」の分野で1位を維持してきた。

自動ブレーキに関しては自社開発を進めていたが、普及への対応は遅かった。「ドライバーが技術を過信すればむしろ事故が増える」。社内にこうした声も根強く、高級車などでの搭載にとどまっていた。

だがこの間に世界が大きく動いた。欧州では自動ブレーキの有無が14年から安全格付けの対象に加わったほか、米国では自動ブレーキ搭載車の保険料が下がる傾向に。日本でも富士重工業などが自動ブレーキ搭載車を積極的に売り始め、トヨタの販売現場からは「搭載が無い車は売り負けていた」(販売店)との声が聞かれていた。

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