NHKネット視聴「現行受信料制度と同様に」 検討委答申

2017/7/25 18:05
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NHKの受信料制度等検討委員会(座長・安藤英義専修大学大学院教授)は25日、番組を放送と同じ時間にインターネットで配信する「常時同時配信」の利用者負担について、現行の受信料と同じ仕組みを目指すことに一定の合理性があるとNHKに答申した。同時配信が実現する場合、テレビを持たず、パソコンやスマートフォン(スマホ)のみで視聴する世帯からも受信料方式で負担を求めることになる。

検討委はNHKの上田良一会長の諮問を受け、常時同時配信の実施を前提に利用者負担について検討した。6月27日に答申案をNHKに提示。パブリックコメントを募って国民や関連事業者の意見を反映し、上田会長に正式に答申した。

ネット受信料は放送と差をつけないことが望ましいとした。現在の放送受信料は口座振替の2カ月払いで2520円。受信料を払っておらず、視聴用アプリをダウンロードした世帯に課金する。払っている世帯はパソコンやスマホで視聴しても2台目のテレビと同様に追加負担を求めない。

NHKは東京五輪を見据えて2019年の同時配信の開始を目指す。執行部は今後、料金負担の具体策やサービスの詳細を議論する見通し。最終的には経営委員会で意思決定する。同時配信の実現には放送法の改正が必要で総務省も有識者を交えて議論を進めている。

地方の小規模の民放局は視聴者を奪われる懸念から民業圧迫への反発がある。日本テレビ放送網の大久保好男社長は24日の定例記者会見で「NHKのネット業務費用は受信料の2.5%までと決まっている。それを超えていくらでも費やしていいのか」と話した。

NHKは前のめり気味だ。今月4日の総務省の検討会で同時配信について「将来的に本来業務とする」と表明した。放送法で定めた業務を逸脱しており、東京放送ホールディングスの武田信二社長は「違和感を感じる」と非難した。高市早苗総務相も「常時配信のニーズや意義、サービスイメージが具体化されていない」として料金負担の話が先行することに疑念を示す。放送の付加サービスなのか、放送と並ぶサービスなのか、NHKの見解は見えていない。

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