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三陽商会、背水のコート「新ブランド」 脱百貨店じわり

三陽商会は25日、新しい自社ブランドのコートを9月下旬からセレクトショップなどで発売すると発表した。2月の中期経営計画で示した成長戦略のうち、具体策の第1弾となる。同社は英「バーバリー」とのライセンス契約が切れてから売り上げが低迷している。「SANYO」の名を冠した自社ブランドを育てることで、ライセンスに頼らずに稼ぐ体質を目指す。

新しいコートを発表する岩田功社長(左)と、デザイナーの森下公則氏(25日、東京都中央区)

新しいコートは、「Kiminori Morishita+Blue Flag(SANYO)」。デザイナーの森下公則さんと組み、オーバーサイズの若者向けのデザインにした。1967年に世に送り出した「ブルーフラッグ」というラインを50年ぶりに復活、その第1弾が森下氏とのコラボだ。

メンズとレディース、それぞれ3型を用意する。国産の素材を使って青森県の自社工場で縫製し、価格は税別7万3千円~8万9千円。9月下旬からセレクトショップや専門店などで販売する。

25日に記者会見した岩田功社長は「三陽という社名をつけた事業を強化する成長戦略について、ようやく説明できる段階になった。百貨店以外の、セレクトショップなどで展開していきたい」と語った。セレクトショップを訪れるような30代前後の男女がターゲットになる。

三陽商会はバーバリーのライセンス商品を主に百貨店に展開し、成長してきた。だがバブルの崩壊や百貨店の顧客離れなどで売り上げが低迷。2015年にライセンス契約が切れてバーバリーの商品を作れなくなったことが追い打ちをかけた。16年12月期は113億円と過去最大の最終赤字に陥った。

再生のために2月に打ち出した中期経営計画では、(1)電子商取引(EC)売り上げを19年に80億円に倍増(2)「100年コート」など自社ブランドを強化(3)20~30代の顧客を開拓――などの成長戦略を示した。バーバリーと百貨店に頼らずに、稼げる会社への転換を目指す。

三陽商会は戦後のレインコートづくりが祖業だ。1月に就任した岩田社長自身も、若い頃は「SANYO」ブランドのコートの企画や販売に携わり、思い入れが強い。そして今回、再生を目指す同社が打ち出した新ブランドもコート。ものづくりには定評がある同社の思いが消費者にどこまで伝わるかが注目だ。(佐竹実)

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