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研修医向けヒト型訓練ロボ、感触・反応リアルに再現

医療用ロボットメーカーのテムザック技術研究所(鳥取県米子市、檜山康明社長)は24日、人間の反応を再現した研修医用の訓練ロボット「みこと」を発売したと発表した。口から入れる胃カメラの検査、たん吸引、気管にチューブを入れる気管挿管を学べる。

口を開けたときのあごの反発をリアルに示す。口腔(こうくう)の構造は患者のコンピューター断層撮影装置のデータから精密に作った。気道にセンサーがあり、誤ったところに触れると「オエッ」とえずく。鳥取大学医学部や同大付属病院と協力して開発した。

口や首を動かせる範囲や、患者の状態が全身麻酔か覚醒しているか、といった設定もできる。

鳥取大医学部の中村広繁副学部長は訓練ロボットについて「鼻腔(びくう)や喉頭蓋をここまで再現しているものは珍しい」と話す。設定を変えれば、様々なシナリオの訓練ができる。

研修医用のマネキンはあるが、内部の構造が人体とは違う。主な用途は手順の確認だった。テムザック技研の檜山社長は研修医がマネキンで気管挿管を訓練すると、実際の患者に接するとき力が強すぎたり、えずかせたりすることがあると話す。

医療現場で使われる機器が高度になり、同時に安全への配慮が重視されるようになっていることから、実践教育の重要性が高まっている。米国では実践教育が中心だが、日本では座学が多い。

中村副学部長は「人とマネキンの間を埋めるものとしてロボットによる訓練を取り込み、実践教育を充実させたい」と話している。

ロボットの価格は980万円(税別)。医療機関や専門学校に販売する。医療機器メーカーの開発プロセスでの試験用途も想定している。5年後の売上高で年10億円を目指している。

研修医用のマネキン型シミュレーターの市場規模は世界で伸びている。2014年に日本は42億円、世界全体で470億円だったが、19年にそれぞれ100億円、1150億円になると見込まれている。

テムザックは鳥取大と提携しているインドやロシアの大学での販売もにらんでいる。

(企業報道部 二村俊太郎)

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