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DMG森精機やファナック、IoT人材の育成本格化

工作機械各社があらゆるモノがネットにつながる「IoT」の専門人材の育成を本格化している。DMG森精機が24日に人材育成の専門部署を発足させたほか、ファナックもソフトウエア開発者の大量採用を進める。工作機械とIoTの連携が進む中、IT(情報技術)企業との懸け橋となる人材の確保が喫緊の課題となっている。

「IoTなどの工作機械への展開は、実際の生産現場を知らないと思いつかない。情報処理の専門家を育成したい」。DMG森精機の森雅彦社長は24日、主要拠点の東京グローバルヘッドクォータ(東京・江東)内で正式発足した「先端技術研究センター」の狙いをこう語った。

同センターは「企業内大学院」の位置づけで、社内選考を経た35歳以下の社員らを研究員として配置する。任期は2年で、通常業務を離れ、IoTや人工知能(AI)に関する専門資格を横断的に取得することを義務付ける。初年度はインターンシップの学生も含め、計6人を配置。1人当たり年間500万円規模の研修費を割り当てる。

最大の狙いはIT企業との業種の垣根を越えた「オープンイノベーション」を担う人材の育成だ。工作機械にIoTやAIを実装するには機械や生産現場の実態と、情報処理を組み合わせられる人材が欠かせない。森社長は「ここにビジネスチャンスがある」とみる。

工作機械メーカーが機械のIoT化で目指すのは、効率的な多品種少量生産の実現だ。DMG森精機は稼働状況の監視や、故障の予防保全を既に実現。今後、AIの実装が進めば、統合基幹業務システム(ERP)などと連動した、需給の変動により柔軟に対応する生産システムを実現できるとみている。

製造業のデジタル化において、IoT人材の育成は共通の課題だ。特に中小製造業ではIoT技術を使いこなせる人材が不足している。工作機械メーカーがシステム化まで一括して請け負えば大きな商機にもなる。

ファナックはIoT関連の技術開発を強化するため、ソフトウエア開発者100人の中途採用を進める。IoTなどを活用した様々な機械をつなげるシステムを今秋にも発売する予定で、開発には米シスコシステムズなどが参加する。稲葉善治会長兼最高経営責任者(CEO)は「IT関連の投資は今後も続けていく」と話す。

工作機械業界では、ヤマザキマザックがシスコシステムズとセキュリティー機器を共同開発するなどIoTに関する異業種連携が広がる。「インダストリー4.0」を掲げ、先行する独企業との国際競争を勝ち抜くためにも、IoT人材の育成は今後のカギを握る。

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