宅配+高齢者の「ご用聞き」 佐川とローソンが開始

2015/6/24付
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ローソンと佐川急便を傘下に持つSGホールディングスは24日、宅配便と高齢者世帯への「ご用聞き」を組み合わせた新サービスを始めた。まず東京都内の2店舗のローソンを拠点に始め、1年間で首都圏の100店舗に拡大する計画だ。近さと便利さで存在感を高めるコンビニエンスストアを活用したサービスが一段と広がってきた。

「まず東京都世田谷区に集中出店して、高齢者のニーズを取り込みたい」。24日、ローソン世田谷中町二丁目店でのサービス開始式典に臨んだSGローソンの野辺一也社長は力を込めた。

同社はローソンが51%、SGが49%を出資して設立した。担当者は拠点とするローソンの店舗から半径500メートル以内の地域を対象に、タブレット(多機能携帯端末)を持って高齢者宅に出向く。宅配便を配達するだけでなく、「ご用聞き」スタイルで、飲料水や弁当など約1万点の商品を販売する。水回りトラブルの修理など生活関連サービスも取り次ぐ。

SGローソンは買い物金額に応じて店舗から受け取る配達手数料と、佐川急便から受け取る宅配便の配達委託料が収入になる。ローソンの1店舗の1日あたりの売り上げ(日販)は約53万円だが、新サービスは「3万円ほど押し上げる効果がある」(野辺社長)と見る。

ただ、宅配便の配達時には「ご用聞き」はできないといった課題も残る。運んできた荷物と同じ種類のものを売り込むと、佐川急便の荷主の利益を損なう可能性があるためだ。SGローソンの担当者はチラシなどを通じて独自に需要を開拓する必要がある。

佐川は2013年度で国内宅配便のシェアが約34%と2位だが、首位のヤマト運輸がファミリーマートなど約2万店のコンビニの店頭で荷物を受け取れることに比べて出遅れていた。7月中には全国のローソンの大半の店頭で佐川の宅配便の受け取りが可能になる予定で、提携によるメリットは大きい。

一方でローソンは宅配シェア3位の日本郵便とも関係が深い。ローソン店内には郵便ポストが置かれ、店頭では日本郵便の宅配便を受け付けている。佐川急便の荷物は店頭で受け取りが可能になるものの、発送は受け付けない。コンビニを巡る異業種の競合も激しさを増しそうだ。

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