新型家電販売 LG、「蔦屋」から日本攻略

2017/1/24 16:05
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カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は24日、製品発表会を開き、韓国LG電子のホームクリーニング機「LG Styler(LGスタイラー)」を同社運営の家電販売店「蔦屋家電」で25日に発売すると発表した。LGスタイラーは家庭でも手軽に衣類の除菌やしわ取りなどができる新分野の家電。日本初の発売となるが、販売パートナーとしてまず選ばれたのは、ヤマダ電機など大手家電チェーンではなく、わずか1店しかない蔦屋家電だった。LG電子の狙いはどこにあるのか。

日本初上陸となる韓国LG電子のホームクリーニング機「LGスタイラー」

■CESやIFAで注目の家電

24日、東京都世田谷区の「二子玉川 蔦屋家電」。CCC家電企画事業部の武井総司副部長は製品発表会で、思わず相好を崩した。やっとのこと、「(LGスタイラーの)日本での販売が実現した」からだ。

LGスタイラーは高温の水蒸気で衣類のしわを伸ばし、除菌や消臭もする。1分間に180回の振動で服の表面についた花粉なども落とすことができる。

世界最大級の米家電見本市「CES」、欧州最大の家電見本市「IFA」……。武井氏が視察に行った海外の見本市で「群を抜いて人が集まっていた」という。

価格は22万8000円(税抜き)と高額だが、衣類の手入れにこだわる個人客はもちろん、ホテルなどが購入している。韓国では2011年に最初のモデルを発売し、米国市場でも販売。月に合計7000台が売れている。

武井氏が「日本でも取り扱いたい」と話を持ちかけたが、当初は日本への導入の予定はないと断られた。それでも諦めずに何度も韓国本社に足を運び、ようやく発売にこぎつけた。

LGスタイラーは、LG電子にとって家電分野の戦略商品の一つ。最初に売る店舗をあえて蔦屋に選んだ理由は、「(CCC側が)韓国まで来て直接話をしてくれた。熱意が伝わった」(LGエレクトロニクス・ジャパンの金東建部長)からだけではない。

■「ライフスタイル提案型」という新販路

LG電子は2008年、日本の薄型テレビ市場からいったん撤退した経験があり、知名度やブランド力は他の日本メーカーと比べて高いとはいえない。LGスタイラーのような他社にはない商品を売る場合、よりマーケティング戦略の巧拙が問われる。

「この製品をブランディングしたい」。そう考えたLG電子が選んだパートナーが蔦屋家電だった。

蔦屋家電は2015年にオープンし、書籍や家電、雑貨を組み合わせて売る「ライフスタイル提案型店舗」だ。商品カテゴリーごとにたくさんの商品を陳列して販売する従来の家電量販店とは一線を画す店づくりで注目を集めている。武井氏は「モノではなく、ライフスタイルを提案する姿勢がLG電子側に評価されたのではないか」とみる。

LGスタイラーの販売目標は「年間数千台」(武井氏)。ホテルや美容室のほか、マンション開発を手掛けるデベロッパーからの需要を見込む。LGスタイラーが成功すれば、新たな日本市場への足がかりの場として蔦屋家電の注目は高まるかもしれない。

(岸本まりみ)

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