2018年12月16日(日)

豪華列車、技術も注目 JR東が「四季島」公開

2016/8/24 10:52
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東日本旅客鉄道(JR東日本)は24日、豪華寝台列車「トランスイート四季島」の車両を報道公開した。高級ホテルのような客室やサービスが注目されるが、それを支えるための列車技術も充実している。複数の動力源を使って電線のない区間を走行できるほか、センサーで上下左右の揺れを軽減する。

公開されたJR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」(24日午前、神戸市兵庫区の川崎重工業兵庫工場)=写真 三村幸作

公開されたJR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」(24日午前、神戸市兵庫区の川崎重工業兵庫工場)=写真 三村幸作

ダイナミックに流れる風景を感じるガラス張りの展望車両――。川崎重工業の兵庫工場(神戸市)で完成した車両が24日、お目見えした。今回は外装のみの公開だったが、内装は壁に木や和紙の素材を取り入れて落ち着いた空間を演出する予定だ。

四季島の3泊4日のコースでは、関東を出発し北海道や東北、上越エリアの約2300キロメートルを巡る。その中には電線のない非電化区間もある。通常は架線から供給される電気でモーターを動かし、非電化区間では先頭車両に搭載した発電機で発電する方式を国内の鉄道で初めて導入した。JR東日本は2つの動力をスムーズに切り替えられるシステムを新規に開発した。

非電化区間を走る列車はディーゼルエンジンを使うことが多いが、電気モーターの方がスムーズに加速できると判断した。このシステムは非電化区間が多く残る海外でも展開が可能だという。

四季島では最高級のサービスを快適に楽しめるための車両技術を詰め込んでいる。その1つは新幹線に使われている左右の揺れを抑える「フルアクティブサスペンション(動揺防止制御装置)」と呼ばれる技術だ。センサーで車体に加わる力を検知し、揺れと反対の力を加えることで振動を軽減させる仕組みだ。

さらにJR東日本としては初めて、縦の揺れを抑える技術も採用した。車両の揺れに応じて台車に垂直に取り付けたダンパーの圧力を変化させ、揺れを軽減する。

都市部ではロングレールと呼ばれる継ぎ目のない線路が増えているが、地方路線では継ぎ目が多く残っており、縦揺れへの対応を強化した。上下左右の揺れを極力なくすことで、乗客に高級ホテルに泊まっているような感覚を味わってもらう。

四季島は2017年5月に運行を開始し、3泊4日のコースの料金は1人75万から。17年5~6月出発分の申し込みの平均倍率は6.6倍だった。最も応募が集中したのは5月1日の初日に出発する最高級客室「四季島スイート」の3泊4日のコース(95万円)で、倍率は76倍。車両が完成する前から期待は高まっている。

今後は営業運転開始に向けて内装を整備するとともに、試験走行を重ねる。車両の開発を統括する太田朝道・常務執行役員は「新しい車両と最高級のサービスを組み合わせ、新たな鉄道の旅を提供したい」と強調した。

(広井洋一郎)

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