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セイコーウオッチ社長に高橋氏 ブランド改革を加速

2017/3/23 17:00
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セイコーホールディングス(HD)の事業子会社、セイコーウオッチは23日、高橋修司・取締役専務執行役員(59)が4月1日付で社長兼最高執行責任者(COO)に昇格する人事を固めた。創業家の服部真二社長兼最高経営責任者(CEO、64)は代表権のある会長兼CEOに就く。これまで会社全体の業務に携わっていた服部氏は中期的なブランド戦略を描き、高橋氏はその方針を具現化していく。東京五輪が開かれる2020年をメドに「真のグローバルブランド」を目指すなか、目標に向けスピードを上げる。

「高級時計の代名詞であるスイス勢に伍(ご)していく」。服部氏が日ごろから強調する言葉だ。1913年に国産初の腕時計「ローレル」を発表したセイコーは、69年には世界初のクオーツ式腕時計「アストロン」を生み出した。正確に時を刻むクオーツ時計を武器に一時、世界を席巻したが、現在の世界の時計業界をみると、どうしても越えられない壁がある。それが機械式腕時計で知られるスイス勢だった。

国内の認知度は抜群だが、海外では中級時計のイメージ――。2003年に社長に就任した服部氏が進めたのが世界におけるセイコーブランドの価値向上だった。10年に高級シリーズ「グランドセイコー(GS)」の海外展開を本格化。現在持つ75の海外店舗を19年3月期までに100店規模まで増やす。12年には世界初のGPS(全地球測位システム)ソーラー時計を売り出し、日本が得意とする高機能の商品開発にも取り組んだ。

「今年は勝負の年。強い意志を持って進めていく」(服部氏)のがGSのブランド強化だ。GSのロゴから「SEIKO」を外し、一つの独立したブランドに変更。青を基調とする売り場の雰囲気も一新させる。シンプルな三針の腕時計で知られるGSだが、新たにダイバー時計などを投入する。主力ブランドの大がかりなブランド改革は創業以来初めてで、服部氏の並々ならぬ決意がにじむ。

社長に昇格する高橋氏はこうした方向性の推進役となる。服部時計店(現・セイコーHD)に入社後は商品企画やマーケティング、広報などほぼ全ての分野を担当。現在は海外を中心とした時計事業のマーケティング戦略を練る。社内では「決断力があり、物事をスピーディーに進める」との声が聞かれ、服部氏が描く夢を着実かつ速やかに形にすることが期待される。文系の部署を歩いているが、実は理系出身。製造や開発面も理解できるのも強みだ。

「真のグローバルブランド」を目指し、ロレックスやオメガ、オーデマ・ピゲなど名だたるスイスの高級メーカーと肩を並べることができるのか。服部氏がかじを取り、高橋氏が力強くペダルをこいで目標に突き進む。この思いをまず、スイス・バーゼルで開かれる世界的な時計・宝飾品の見本市「バーゼルワールド」で伝えていく。

 高橋 修司(たかはし・しゅうじ)80年(昭55年)早大理工卒、服部時計店(現・セイコーHD)入社。12年セイコーウオッチ取締役執行役員、14年取締役常務執行役員、15年取締役専務執行役員。東京都出身。

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