2019年1月24日(木)

東芝社長、19年3月末の自己資本比率「10%以上に」

2016/6/23 17:00
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東芝の綱川智社長は23日、日本経済新聞などの取材に応じ、2016年3月末に6.1%だった自己資本比率を19年3月末に10%以上に引き上げる考えを示した。16年3月期に巨額の赤字を計上したことで痛んだ財務基盤の整備と、東証などによる特設注意市場銘柄の指定解除を重点課題としてあげた。

社長に就任し、記者の質問に答える東芝の綱川智氏(23日、東京都港区)

社長に就任し、記者の質問に答える東芝の綱川智氏(23日、東京都港区)

綱川社長は22日に就任した。自己資本比率の引き上げは「東芝自身の稼ぎで着実にできる」と計画達成に自信を見せた。特注銘柄の指定解除に向けて、今年9月15日に「内部管理体制確認書」を提出する準備を進めていることを明らかにした。審査を経て年度内に解除してもらうことを目指す意向も表明した。

課題だったパソコン事業については「今は統合とか再編は考えていない」と話した。現状は「プラスマイナスでゼロ前後にできる体制はできた」と述べ、赤字体質を脱却できると指摘。中国・杭州のパソコン工場は「生産効率や価格競争力を上げる」として生産を継続する方針だ。今後「自力再生で(損益を)プラスにしていろんな話を考えていく」と将来の再編には含みを持たせた。

かねて示すメモリー中心の半導体、原子力中心のエネルギー、昇降機などの社会インフラの3事業を注力事業とする方針を強調。「規模はまだ小さい」としながらも、将来の成長の種としてパワー半導体、リチウムイオン電池、スマートグリッド、重粒子線がん治療装置などを念頭に育成を進める。

東芝の不適切会計では、OBの影響力の強さも一因と指摘されており、経営体制の刷新にあたっては相談役や顧問制度の廃止も決めた。15人いた顧問は1人を「シニアフェロー」として事実上再任したほかは15日付で退任した。室町正志前社長は23日付で特別顧問に就任。相談役だった西室泰三氏と岡村正氏は名誉顧問とした。綱川社長は新体制下では「ものが言えない風土はありえない。自由闊達に話して進めていきたい」と強調した。

綱川氏は東芝に入社後、栃木県にある医療機器製造の旧那須工場に配属されて以来、一貫して同分野を歩んできた。全社の経営を見る立場になっても、医療機器分野との比較の視点で説明しようとする姿勢を示す。出身母体の医療機器子会社をキヤノンに売却したことで「(出身事業部に配慮しながら経営するような)しがらみはない」(綱川氏)とも話した。医療機器分野で培った経営力を、半導体やエネルギーなど全社の注力事業に応用できるかが課題だ。(大本幸宏)

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