日本経済新聞社は、これから国のかじ取りを担う、若く、新しい力を育てるプロジェクトを「未来面」でスタートさせました。今年度の通年テーマは「経営者と話そう。」です。日本経済新聞の紙面と電子版を通じて経営者と読者が双方向で対話し、アイデアの実現可能性を探ります。次世代につなげる持続的な社会をどう築けばいいのか。感性あふれる提案をお寄せください。

AIとロボットは、30年後の暮らしをどう変えるか 読者からの提案 藤森義明LIXILグループ社長編(6月29日)

(3/4ページ)
2015/6/29 3:30
共有
保存
印刷
その他

■人が人間として生きる時間をロボットと共創する

袴田達雄(46) 学校法人成蹊学園

 今後、AIとロボットの活躍分野は生活上のリスク排除や行動補助など人間の行動を補完する受動的対応にとどまらない。人間の思考や行動を膨大なパターン蓄積データを解析し、対象者の習慣や考察特性に適合した対応を人間の動きに先んじて能動的に行うよう、明確な市場戦略に基づき設計される。まるで一人ひとりが執事や家政婦を持つかのような、きめ細やかに配慮された生活支援が実現されるだろう。空間センサーによる声・身ぶり認識や各種ウェアラブルセンサーによる簡便な意思伝達で人間の労力が軽減された生活空間が2020年には標準規格化され、日本が世界市場のリーダーとして新たな住環境を広く世界に問う時代が来る。仕組まれたパターン動作でロボットを活用する時代は終わり、AIによる適時適合型の非汎用対応を行う、人間の能力を超えた集中制御AIによる家ロボットが実現。人間はすべてを端末一つで制御する時代が到来する。

■健康維持がかなう未来住宅

今田浩暢 自営業

 家の部屋の中で健康状態を随時自動スキャンし、今どのような状態か、どのような改善が必要かを知ることができる、医療機能を兼ね備えた住宅が登場する。会話のトーンなど人が発する情報や、食後の食器に付着した唾液、ドアノブなど人が直接触れたあらゆるものから体の状態(数値)を正確に読み取り、今の健康状態と今後予見される危険性をいち早く感知することが可能になる。いわば「24時間監視システム型住宅人間ドック」だ。これにより脳卒中などの発作や自覚症状なく進行する病気の心配が軽減する。はじき出されたあらゆる数値はAIを備えたロボットが計算し、随時、危険性の告知から症状の改善提案まで行う。調理する食事の塩分量やカロリー量などを自動測定、料理の調理方法や運動の提案も行う。30年後は住んでいるだけで自動で、検査~分析~予測~改善まで可能な暮らしが実現する。

■AI×防犯カメラ

鈴木久善(15) 海陽学園海陽中等教育学校中学3年

 現在研究が進められている「顔認証システム」にAIを組み込むことで、より防犯につながると思う。全国の防犯カメラを進化させ、ネットワークを構築すれば、罪を犯した人の自動追跡などになり、犯人が確保しやすくなり、その抑制効果で犯罪が減り、社会の秩序が守られるようになるだろう。さらにAIと顔認証システムの一段の進歩で、最終的にはその人の表情やしぐさから体調や感情などを読み取ることも可能になり、病気や犯罪予防で大きな力となるのではないか。カメラに映像が映っていなくても、捜したい人の身長や体重・肌の色・髪の長さ・ホクロなどの身体的な特徴をAIに教えておけば、該当する人が映った時に通報することも可能になる。これは徘徊(はいかい)老人や行方不明者の捜索にもその力を発揮すると思う。

■instead of me ロボット

大竹杏果(19) 中京大学総合政策学部2年

 私はAIやロボットなどの技術は大きく日本社会を変えていくと思う。今の日本社会は複雑になり、人同士のトラブルも頻繁に起きている。時間に制約された生活を送る人も多い。そこで私は、自分の代わりロボット、「instead of me ロボット」を提案する。このロボットは、大事な会議や外せない仕事が重複している時などに使用する。人工知能を生かし、一人前の仕事をさせることができる。時間の制約が多い日本社会で大事な仕事がバッティングした際、両方をこなすことができ、人間以上の能力で仕事を覚え、その後、人に共有してくれるのがこのロボットのメリットだ。だが、このロボットを使い、仕事をサボる人が出てしまうかもしれないため、本当に大切な仕事が重なった時のみ使用可能とする。

  • 前へ
  • 1ページ
  • 2ページ
  • 3ページ
  • 4ページ
  • 次へ
共有
保存
印刷
その他

電子版トップ

関連キーワードで検索

LIXILロボット

斎藤保・IHI社長編

三浦惺・NTT会長編

木村康・JXホールディングス会長編

永瀬昭幸・ナガセ社長編

大野直竹・大和ハウス工業社長編

尾堂真一・日本特殊陶業社長編

柄澤康喜・三井住友海上火災保険社長編

木川真・ヤマトHD社長編

小林喜光・三菱ケミカルホールディングス社長編

鈴木敏文・セブン&アイHD会長編

【PR】

【PR】


日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報