2018年12月11日(火)

三菱電機、見えない「日産・三菱自連合」の損得勘定
2020年度に向け戦略説明会

2016/5/23 16:12
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三菱電機は23日、2020年度(2021年3月期)に向けた経営戦略の説明会を開いた。「堅い会社」と知られる企業らしく、これからも堅実路線で成長を目指すが、読み切れない事態が起きている。自動車機器の主要顧客でもある三菱自動車日産自動車の傘下に入る影響だ。

「新しいアライアンスがどういう調達方針をとるかわからないので、コメントのしようがない」

三菱電機の柵山正樹社長が23日の説明会の席上で語った「アライアンス」とは、三菱電機自身の提携戦略の話ではない。同じ三菱グループで、自動車機器事業の主要顧客でもある三菱自動車と日産自動車の提携である。

三菱自動車は三菱電機の自動車機器事業の主要顧客の1社だ。しかし、三菱自動車は燃費データの不正問題が発覚してからというもの、問題となった軽自動車の生産を停止している。今期は機器を提供する三菱電機も影響を免れず、足元では業績を圧迫するに違いない。

ただ、中長期でみればプラスに働く可能性もある。日産・三菱自動車連合が誕生すれば、三菱自動車とのつながりを通じて三菱電機も対日産へのシェアを高められる可能性が生まれるからだ。

一方、三菱自動車の再建で主導権を握る日産は日立製作所との関係が深く、多くの自動車部品の提供を受けている。逆に、日産・三菱自動車連合が「日立シフト」に動けば、三菱電機にとってはおもしろい話ではない。いまのところ、日産・三菱自動車連合誕生による損得勘定は読み切れない。

三菱電機は23日の経営戦略説明会で、遅くとも2021年3月期には売上高営業利益率を今期見通しの6.1%から8%以上に引き上げる方針を改めて示した。足元では円高や中国経済の減速が業績を押し下げるが、2014年に示した中期目標を変えなかった。

この目標を達成するには、自動車機器事業がけん引することが不可欠だ。もちろん、日産・三菱自動車連合の誕生の影響は織り込まれていない。コストに厳しい日産のカルロス・ゴーン社長の目にかなう品質と価格で機器を提供できれば、三菱電機にとっては大きな好機になるはずだ。

(相模真記)

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