独ダイムラー、EV電池の新工場 社長「1200億円投資」
【フランクフルト=深尾幸生】独ダイムラーは22日、ドイツ東部のカーメンツで電気自動車(EV)用電池の新工場の起工式を開いた。ディーター・ツェッチェ社長のほかドイツのアンゲラ・メルケル首相などが出席した。ツェッチェ社長は「電池技術は必要な水準に達した。投資のタイミングだ」と述べ、電池に世界で10億ユーロ(約1240億円)を投資する戦略を強調した。
新工場はドレスデンの東50キロメートルのカーメンツの既存工場の隣に建設する。約5億ユーロを投資し2018年半ばに稼働する。生産能力は明らかにしていないが、工場の規模は4倍の8万平方メートルに広がり、従業員数は20年までに既存工場の2倍の約1千人超に膨らむ。
メルケル首相は「ダイムラーは未来に向けた重要な投資をした。ドイツは最新技術に備える必要がある」と持ち上げた。
ダイムラーは22年までに10車種以上のEVを投入する計画。次世代電池の開発も始めた。自前の電池生産を強化することで、走行性能と安全性の差別化をはかる狙いだ。