「ポケモンGO狂騒曲」 アプリランキング1位に
世界中で人気のスマートフォン(スマホ)ゲーム「ポケモンGO」が日本に上陸した。7月6日に米国で先行配信されて以来、大人から子供まで多くのポケモンファンが待ち望んだ日本デビューをやっと果たした。ゲームに熱中しすぎてトラブルが起きたり、任天堂など関連企業の株価が大きく動いたり、一大社会現象になりつつある。国内配信当日までの「ポケモンGO狂騒曲」を遡りながらたどっていく。
7月22日 ついに日本上陸
16時30分すぎ 菅義偉官房長官が国内配信を受け、「危険な場所などに立ち入らないよう注意いただきたい」と記者会見で呼びかけ。原子力規制庁はポケモン探しでの原子力施設内への立ち入りを防ぐため、電力会社に警備強化を求めるメールを21日付で送ったことが明らかに
15時30分時点 米アップルの日本向けアップストアでポケモンGOが無料アプリランキングの1位に。偽アプリも2位につける
15時25分 日本マクドナルドホールディングスがポケモンGOとのコラボで「2016年12月期の業績予想に変動があり得ると判明した場合は速やかに知らせる」と発表
15時 東証で任天堂株は一時下げに転じるものの続伸。前日比220円(1%)高の2万8220円で取引終了。売買代金は7260億円で、個別銘柄としての過去最高に迫る勢いだった。日本マクドナルドホールディングスも4%高だった
12時ごろ ツイッターなど交流サイト「SNS」への投稿で「ポケモンGOがなかなかダウンロードできない」との悲鳴が相次ぐ
10時40分ごろ 日本マクドナルドホールディングスが全2900店でポケモンGOの利用者向けサービスを22日から開始すると発表
10時24分 任天堂の株価が2万9920円まで上昇、前日終値比約7%高
10時ごろ 国内配信スタート。米ナイアンティックのジョン・ハンケ最高経営責任者(CEO)は配信開始に合わせて公表した動画で「日本で生まれたポケモンという素晴らしい作品を現実の世界に届けることができてとても光栄です」と発言
7月21日 官邸
・菅義偉官房長官がポケモンGO人気について「我が国のコンテンツが海外を含めて広く親しまれることは極めて喜ばしい」と発言。海外で公共マナーや安全性への懸念が広まっていることに触れて「スマホを安全に使っていただくために注意喚起をしたい」と表明
・一部でウイルスが組み込まれた偽ポケモンGOアプリが出回っているとの情報も
7月20日 一服感
・日本マクドナルドホールディングスがポケモンGOとの連携発表。翌日の同社株価は一時3875円まで上昇し、約15年ぶりの水準に
・米技術系メディアのテッククランチが「日本配信が20日から延期に」と報道
・任天堂の株価が急反落、一時2万6000円に。売買代金は7323億円と、個別銘柄として過去最高に
・政府の内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が「みんなへおねがい♪」としてポケモンGOについて異例の注意喚起
7月19日 ソニー超え
・任天堂の株価が3万円を突破
・株価は急上昇前の約2倍、時価総額は4兆5000億円となり、ソニーやみずほフィナンシャルグループを上回る
・米テッククランチが「20日に日本配信開始」と報道
・米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが「日本マクドナルドホールディングスがポケモンGOのスポンサーに」と報道
7月18日 セレブ熱狂
・米有名歌手ジャスティン・ビーバーがニューヨーク・セントラルパーク周辺でレアポケモン探し
・親日家のギタリストとして知られるジョン・メイヤーやモデルのクリッシー・テイゲンなど著名人も遊んでいると伝わる
7月15日 株高
・配信が順次始まった各国でも相次いでヒット
・任天堂株は週を通じ、商いを伴って大幅上昇。15日終値は2万7780円
・中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」で、あるユーザーが「ポケモンGOで日米は中国の秘密基地を暴こうとしている」と投稿
・サービスが始まっていない韓国でも一部地域で遊べることが判明。未配信なのに15日までにダウンロードが100万件を超えたとの報道も
7月14日 応酬
・米民主党の大統領候補になるヒラリー・クリントン前国務長官が「投票励行のためのポケモンGOを作ってほしい」と発言
・米共和党の大統領候補となったドナルド・トランプ氏は自身のフェイスブックにクリントン氏をポケモンに見立てたパロディー動画を投稿
7月12日 トラブル
・米首都ワシントンのホロコースト記念博物館やバージニア州のアーリントン墓地にポケモンが出現。「不謹慎だ」との批判が強まる
・ポケモン探しのために私有地に無許可で侵入したり、夜間に出歩いたりしてトラブルになるケースが続出。発砲事件などに発展したことも
7月11日 フィーバー
・欧米メディアが「米ワイオミング州の女性、川へポケモンを探しに行き、水死体を発見した」「豪ダーウィンの警察署がポケモン探しのために署内に立ち入らないようフェイスブックで異例のお願いをした」などと報道し、フィーバーの様相が強まる
・米紙ニューヨーク・タイムズは「『外に遊びに出ようよ』とポケモンに誘われ、人々は街に繰り出した」と題した記事を掲載
・日本でも米国を中心としたポケモンGOの人気が報じられ始める
・任天堂の株価は一時、2万円を突破
・任天堂前社長の岩田聡氏の一周忌
7月8日 ランキング1位
・米アップル運営の米国向け「アップストア」においてダウンロード数と売り上げのランキング1位になったことが話題になり始める
・任天堂の株価が急上昇し、終値は1万6270円
7月6日 配信開始
・米国、オーストラリア、ニュージーランドで配信開始
・その後、世界30カ国以上で随時配信開始、日本は不明
・この日の任天堂株の終値は1万4380円
6月15日 E3
・ゲーム見本市「E3」で7月めどに配信開始と発表
【2015年】
9月10日 始動
・株式会社ポケモンが任天堂、米ナイアンティックとの新プロジェクト「ポケモンGO」を発表
(各国のメディア報道などをもとに作成、日付は原則現地時間)
関連企業・業界
関連キーワード