2019年5月24日(金)

メルカリ、偽ブランド品の流通対策強化

2017/8/21 19:56
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個人間の物品売買をアプリで仲介するメルカリ(東京・港)は21日、ブランド品に特化した姉妹版のフリーマーケットアプリの配信を始めた。併せて、偽ブランド品の流通対策強化を公表した。同社は上場を目指しているとみられ、事業拡大への攻めとビジネスモデルの守りを同時に打ち出して「期待の成長企業」としての進化を図る。

「メルカリ メゾンズ」はスマホで撮影すると、自動でブランドなどの候補を示す

「メルカリ メゾンズ」はスマホで撮影すると、自動でブランドなどの候補を示す

新アプリの名称は「メルカリ メゾンズ」。簡単な操作で商品を出品できるのは従来通りで、自動的に推奨価格を算出する機能や購入希望者が知りたい情報を網羅する機能などを備えた。まずはルイ・ヴィトン、シャネルのバッグや財布で対応し、順次対応ブランドを拡大する予定だ。

偽ブランド品対策としては、ブランド権利者や公的機関と連携して不正な出品を見付けるほか、過去の取引データを分析して当該商品を探しやすくするという。山田和弘執行役員は「これまではマンパワーに頼ってきたが、新技術も活用する」と説明する。

高額品の取扱数と不正取引の件数は比例しやすい。得られる利益が大きくなればなるほど、不正は個人から組織ぐるみ、思いつきから計画的なものへと発展するからだ。

指標となる不正が「無在庫転売」。手元にない商品を出品し、注文が入った時点でネット通販で格安品を探し発注、その通販サイトから購入者に直送する行為だ。売値と通販サイトの価格の差額が利ざやとなる。

大半のネット系フリマが禁止している行為だが、「楽して稼げるビジネス」として流行。自動的に無在庫商品を大量出品するソフトウエアまで登場している。購入者が傷物やニセ物をつかまされることも多く、対策強化は業界全体の課題となっている。

公表していないが、メルカリは昨年から今年にかけて、出品数に上限を設けたり、自動化ソフトを見破るシステムを取り入れるなど、無在庫転売の追放で先駆的な役割を果たしている。

ただ、そのシステムをかいくぐる仕組みの開発に乗り出す者もいるとされる。ブランド品に特化したサービスがそのイタチごっこの場になる可能性もあるが、負けるわけにはいかない。健全な取引の場を提供し続ける努力の先に、新興企業が公の企業へとステップアップする道が見えてくる。

(諸富聡、石塚史人)

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