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東海東京、高木証券をTOBで買収 中堅金融で再編相次ぐ

東海東京フィナンシャル・ホールディングスは20日、関西を地盤とする中堅証券の高木証券を買収すると発表した。21日からTOB(株式公開買い付け)を実施し、自己株を除く発行済み株式すべてと新株予約権を買い付ける。取得額は約158億円。東海東京傘下の東海東京証券は中部地方が地盤だが、高木証券の完全子会社化で関西での営業基盤を強化する。

高木証券は東京証券取引所第2部の上場企業。TOB価格は1株あたり270円。20日終値(223円)を21%強上回る。買い付け期間は21日から4月4日までで、TOBが成立すると高木証券は上場廃止となる見通し。

東海東京は横浜銀行や西日本フィナンシャルホールディングスなどの地方銀行と合弁で証券会社を設立しているほか、2016年に関西を地盤とするエース証券(大阪市)の株式の29%超を取得して持ち分法適用会社とするなど、関西や首都圏などの開拓を急いでいる。高木証券の子会社化で関西地方の営業網を拡充する。

高木証券は1876年創業の両替店が源流で、明治時代に当時の大阪株式取引所が創設された当初から仲買人として参加してきた老舗だ。ただ、近年は同社が得意とする対面営業で株式を売買する個人投資家が減り、手数料の安いオンライン証券会社などを利用する人が増加。自己資金を使ったディーリングでも高速取引の登場で収益を上げにくくなり、2011年に撤退するなど苦戦を強いられていた。

高木証券のように、大阪・北浜や東京・兜町といった証券街で長らく営業してきた中堅・中小規模の「地場証券」が大手の傘下に入ったり、自主廃業などを決めたりする例は近年、後を絶たない。2012年の安倍晋三政権の発足後の株式相場の上昇でいったん息を吹き返したかにみえる証券業界だが、地場の証券会社にとってはなお「冬の時代」が続く。オンラインでの顧客サービスや高速取引に対応したシステム投資などの費用もかさむ。

20日、関西の地銀である関西アーバン銀行みなと銀行、近畿大阪銀行の3行が経営統合する方向で最終調整に入ったことも明らかになった。関西アーバンとみなとの親会社である三井住友銀行と、近畿大阪を抱えるりそなホールディングスが共同持ち株会社をつくって3行を事実上、事業統合する。規模を拡大して関西市場を共同で開拓していく。

日銀のマイナス金利政策で金利の引き下げ競争に拍車がかかり、地銀の収益環境は厳しくなっている。顧客に選ばれる商品やサービスを提供し続けるためには体力も必要。競争力で見劣りする地銀や中堅証券も多く、今後も生き残りに向けた再編や淘汰の動きが続きそうだ。

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