ヤマトとDeNA、宅配便に自動運転技術 17年から実験

2016/7/20 20:29
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 ヤマト運輸とディー・エヌ・エー(DeNA)は20日、宅配便の配達に自動運転技術を活用する実験を2017年に始めると発表した。自動運転を導入することで運転が苦手な女性や高齢者を配達員に雇用したり、夜や朝の宅配を増やしたりしやすくする。運転手の人手不足の解消を狙うとともに、消費者にとっても宅配便をより便利に使えるようにする。

共同プロジェクト「ロボネコヤマト」を発表し、記念写真に納まるディー・エヌ・エーの守安社長(左)とヤマト運輸の長尾社長(20日午後、東京都目黒区)

 両社が組んで自動運転機能を備えた専用車両を開発し、17年3月から1年間実験する。公道で自動走行できる国家戦略特区に指定された地域から実験場所を選ぶ。「ロボネコヤマト」の名称で自動運転車を使って宅配便の荷物を届ける。実験では安全確保のため人が乗り込み、配送ルートの一部で自動運転する。将来は完全無人化を目指す。

 消費者がスマートフォン(スマホ)で時間と場所を指定すると、ヤマトの集配所から出発した自動運転車が指示に従って荷物を運ぶ。

 自動運転技術の導入によりトラックの運転が苦手な女性や高齢者を配達員に採用しやすくなる。人手を確保しにくい深夜や早朝でも機動的に配達できるようになる可能性がある。

 買い物代行サービスも実験する。ネットで注文を受け付け、自動運転車が複数の商店で商品をピックアップし、家庭まで届ける。実験では人が乗車するが、将来は無人車両に搭載した宅配ボックスに商店の従業員が品物を預け、配達されたら消費者が自ら取り出す方法を想定している。

 20日に都内で記者会見したヤマト運輸の長尾裕社長は「顧客が望むときに望む場所で望むモノが手に入れられる世界を実現する」と話した。

 ネット通販の普及でヤマトの宅配便取扱個数は15年度に約17億個と、10年前に比べ約5割増えた。だが荷物1個当たりの運賃下落や人件費の高騰で営業利益の水準は10年前とほぼ変わらない。自動運転の導入で配送コストを下げる狙いもある。

 DeNAは自動運転をゲームに次ぐ主力事業に育てる方針だ。2~3月にロボット開発ベンチャーのZMP(東京・文京)と組み、神奈川県藤沢市で公道を走る自動運転タクシーの実験を実施。トヨタ自動車の車両にセンサーやレーダーを搭載した車両で買い物客を送迎した。

 自動運転車開発のベンチャー企業、仏イージーマイル社と提携し、8月から千葉市で無人運転バスの運行サービスも始める。DeNAの守安功社長は「自動運転が普及すると人の移動とモノの輸送が劇的に変わる」とみている。

 ただ自動運転による宅配を実現するためには課題も多い。法制度が整備されなければ公道での自動運転の導入は難しい。宅配便の需要が多い都市部は道路網が複雑で交通量も多く、高度な制御技術を開発することが必要になる。

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