パネル供給停止で賠償請求 サムスン、シャープなどに

2017/1/20 20:40
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韓国サムスン電子が、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下の堺ディスプレイプロダクト(SDP、堺市)に液晶パネルの供給を止められたことによる損害賠償を求めていることが分かった。請求額は4億2900万ドル(約490億円)。パネル供給停止はシャープとSDPを傘下に収める鴻海によるサムスンけん制の色合いが濃い。サムスン側が対抗措置に出たと受け止められている。

シャープ、SDPとともに黒田電気が賠償請求された。サムスンは黒田電気を介してSDPのテレビ向け液晶パネルを調達している。サムスン側への供給は2016年末に止まったもようだ。

サムスンは16年12月22日に国際商業会議所(ICC、本部パリ)の米ニューヨーク州にある事務所に供給停止に伴う損害の賠償を求めて仲裁を申し立てた。黒田電気は鴻海とサムスンとの板挟みになった格好で、申立書が17年1月5日に届いた。シャープとSDPにも届いたとみられるが、シャープは「コメントを控える」とした。

グローバル企業は紛争に備えて国際仲裁機関の利用を契約書に盛り込むことが多い。当事者と関係がない第三国の仲裁人を選ぶことで中立性を保てる利点がある。黒田電気などは今後、仲裁人を選ぶ手続きを始める。

SDPの供給停止は価格など条件が折り合わなかったことが主因だが、鴻海がグループ内で自社ブランドテレビ向けの供給を増やす狙いも透けて見える。一方、サムスン側は「突然通告を受けた」(関係者)という。足元の液晶パネルの需給は逼迫しており、鴻海側がサムスンを揺さぶる狙いがあるとすれば、ある程度は奏功したはずだ。

鴻海の郭台銘董事長はサムスンへの対抗意識が強い。損害賠償請求に対して鴻海はコメントしていないが、サムスンとの間で相手の出方を探る展開が続きそうだ。

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