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富士フイルム、エボラ熱向けにインフル薬追加生産

(更新)

富士フイルムは20日、インフルエンザ治療薬「アビガン(一般名ファビピラビル)」を11月中旬から追加生産すると発表した。アビガンは感染が拡大しているエボラ出血熱への効果が期待されているため。ギニア政府は11月、エボラ熱を対象に臨床試験(治験)を実施する。効果が確認できた場合に急増が見込まれる出荷要請に備える。

富士フイルムは2万人分の在庫と30万人分の原料を確保している。ギニア政府は11月からフランス政府の協力を得て60人規模でアビガンの治験を実施する。治験で効果があるとの結果が出れば、出荷要請が増える可能性が高いため、これに備えて追加生産に踏み切る。

生産規模は今のところ未定で、感染者の広がり具合をみて判断するものとみられる。並行してサルなどを使った動物実験も進める。

アビガンは今年3月、インフルエンザ治療薬として国内で承認されたが、マウスの実験などでエボラ熱への効果を示唆する報告がある。世界保健機関(WHO)は8月にエボラ熱に対する未承認薬の使用を容認しており、欧州の4カ国で4人の患者が投与を受けた。

このうちフランスでは、リベリアで感染した女性看護師にアビガンを含む複数の未承認薬が投与され、退院している。アフリカ以外で初めて感染したスペインの女性看護スタッフもアビガンの投与を受け、「ウイルス検査で陰性になった」と欧米メディアが伝えた。

西アフリカで発生したエボラ出血熱の感染者は世界で急速に拡大している。WHOの17日の発表では西アフリカを中心に9216人に達し、死者は4555人にのぼっている。WHOは1週間あたりの新規感染者数が12月初旬までに5千から1万人に増える可能性があると指摘した。

世界経済にも影を落とし始めている。世界銀行のキム総裁はエボラ熱による西アフリカでの経済損失が2015年末までの2年間で合計326億ドル(約3.5兆円)に達する恐れがあるとみる。

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