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どのような夢や技術があればより良き社会が実現できるか 学生からの提案 斎藤保IHI社長編(5月25日)

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2015/5/25 3:30
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■環境を破壊しない気体

山口拓也(24) 東京理科大学理学部4年

 私が考える、より良き社会を実現する夢や技術は「温暖化ガスを地球の外まで飛ばす気体」だ。今、世界は深刻な温暖化問題を認識しながら目先の利益ばかりを追って、自分達の家である地球に傷を増やしている。生物に無害で、温暖化ガスにだけ反応して結合し、宇宙空間まで上昇する気体の開発を提案する。この技術を応用し、温暖化ガスだけでなく、放射性物質や全ての生物に有害な物質と結合して宇宙空間に運んでしまう気体を開発できれば、より良い社会を実現できると考える。

■記憶のデータ化と保存

大杉隼弘(21) 中央大学商学部3年

 現代は医療技術の発達により長く生きる人が増えた一方で、認知症にかかる人も増えた。私の親族も認知症にかかり、先日は私のことをほとんど覚えていないようだった。そこで、私は記憶のデータ化とバックアップという技術を願う。認知症で大切な思い出を失っても、過去に保存したデータを脳に送って記憶をよみがえらせる。この技術が実現すれば、大切な人を忘れる苦しみも、大切な人から忘れられる悲しみも、記憶を取り戻すことで喜びに変わるだろう。家族のつながりを今まで以上に大切にする社会になるはずだ。

■新たな貨幣と新たな社会経済

濱家大輝(21) 広島大学経済学部4年

 全ての通貨を電子管理する技術があれば、人間らしさを伴った社会経済を実現できるのではないか。現在の経済的な豊かさは、貨幣という発明の恩恵が大きい。ただ、物事の本質を見失いがちにもなっている。貨幣も進化すべきだ。例えば貨幣の価値が時間とともに減る仕組みはどうか。人々は貯蓄せずに使い、実生活への関心を高めるだろう。所得や消費ではなく、貨幣の保有に課税すれば、税制はより効率的で公平になる。貨幣の流れを監視し、地下経済も排除できる。セキュリティなど課題はあるが、この夢の実現により、人々が経済を管理して生き生きと暮らす社会は近づくのではないか。

■技術は誰かのために

石川萌依(20) 中京大学総合政策学部3年

 私が夢として掲げるのは、どんなに技術が進化しても、人々の心に他人を思う優しさがあり続けることだ。ペリーが来航した1853年から160年余り、日本は大きく変わり、とても便利になった。例えばスマートフォン(スマホ)は、家でも電車でも歩くときでさえも手放せないのではないだろうか。ところが歩きながらスマホを使ってしまうと、人にぶつかり、自分が被害者になることもある。どんな技術も「誰かのために」というステキな思いから生まれたはず。私たちはどんなに便利な技術を駆使できるようになっても、他人を思う優しさを忘れてはいけないと思う。

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