2019年9月23日(月)

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「今、リーダーになるために心がけることは何か」 尾堂真一・日本特殊陶業社長 経営者編第5回(12月1日)

2014/12/1 3:30
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<尾堂さんの主張>

●変化の時代を生き残るためには、理想が高く果断な人材が不可欠

尾堂真一 日本特殊陶業社長

尾堂真一 日本特殊陶業社長

 学生の皆さんにお話ししたいことは「これからのリーダーとはどうあるべきか」ということです。このような問いかけをするのは変化が激しい中で、企業も日本も生き残るには新しいリーダーが必要だからです。
 日本特殊陶業は自動車エンジンのスパークプラグで世界トップシェアの地位を確立していますが、自動車の技術革新は急速に進んでおり、今の経営環境が続くはずがありません。高品質な製品であれば売れる時代ではなくなります。我々は"真の価値"を持つ製品を世界へ提供する「もの作り企業」となるべく、長期経営計画「日特進化論」を進めています。我々も変わるために強いリーダーが必要だと痛感しています。ダイバーシティー(人材の多様性)も積極的に進め、特に女性リーダーの育成を重要テーマととらえています。
 これからの日本、世界を担う若い学生の皆さんにどこでも通用するリーダーになってもらいたいと思っています。そのための心構えを語ってほしいのです。


 リーダーとは「社長を目指せ」ということですか。今の若い人の価値観は多様化しており、「社長を目指そう」とする人は少数派のはずです。


 社長だけにリーダーの素養が必要だなんて思っていません。会社はいろいろな部署や部門の集合体ですから、数人の小さな組織もやはり全体を見渡せるリーダーが必要です。学校も同じ。クラブ、研究室にも必ずリーダーがいます。私が高校時代、所属した野球部には情熱を持ち、チームをまとめ上げる先輩がいました。先輩の話を聞き、行動に移す姿を見るとこちらのモチベーションが上がっていったのを覚えています。

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 尾堂さんは、リーダーのあり方について、いつごろから意識されはじめたのですか。


 「リーダーになろう」と明確な志があったわけではありません。ただ、通算16年間の海外赴任の経験がリーダー像を作り上げるのに役立っているのは間違いないです。当時、英国の現地法人社長だったJ.ヒューズは「絶対にライバルに勝つんだ。プラグメーカーのリーディングカンパニーになるんだ」と言い続けました。そのパワフルな語り口に人間的な魅力を感じ、実際に英国のトップシェアを勝ち取ったのです。
 取引先のトップの方々との交流を通して欧米流のリーダーシップを垣間見たことも貴重な体験です。彼らには、共通点がありました。フェア(公平)である、何事にも逃げない、変えることを恐れない、現状維持に満足しない、高い理想を持ち続ける、そして最後は自分で決めることです。誰もが明るく、話が論理的なのも同じ。コミュニケーション能力にたけた人たちですね。日本の会社と対比できたのが幸いでした。どちらかというと、日本は自分が上に立ち、判断し決断するリスクを負いたがらない人が多い気がします。


 尾堂さんは、いつごろから自身のリーダー像を実践されたのですか。


18年ほど前に豪州法人の社長に就任したころでしょうかね。従業員は30人の所帯でしたが、トップに立つということは全体に目配せをしないと、組織そのものを理解できません。イニシアチブ(主導権)をとり、議論をしていい方向に組織を持っていこうとしました。各人がパフォーマンスを最大に発揮できるようチームをまとめ上げる必要性も学びました。
 これから社会で活躍する若い皆さんにとって、今、リーダーになるための心構えを聞かせてください。

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