デンソーと東芝、自動運転向けAI技術開発
デンソーと東芝は17日、自動運転車や安全運転支援システム向けに人工知能(AI)技術を共同開発することで合意したと発表した。これまでそれぞれが自社で開発してきた、画像認識のシステム向けのAIを共同で手がけ、実用化を急ぐ。東芝は2018年中に新技術を組み込んだ画像認識用のシステムLSI(大規模集積回路)のサンプル出荷を始める計画だ。
共同開発するのは「深層学習(ディープラーニング)」の仕組みを取り入れた「DNN-IP」と呼ぶ技術。人間の脳の神経回路をモデルにした計算手法で、物体などを高精度に認識処理する。
この技術では、AI自らが対象物の特徴を抽出して学習することができて、飛躍的な精度向上が期待できるという。
デンソーは画像センサーへの応用で関連技術の実用化スピードを速める。東芝は名古屋大学と共同で自社のLSIを使って障害物を回避する自動運転システムの開発を進めるなど、自動運転車関連の事業を強化しており、今回もその一環。東芝はデンソーに、前方監視カメラシステム向けに画像認識用のLSIを供給するなどこれまでも協力関係があった。