三菱レイヨン、ランボルギーニと炭素繊維複合材研究
三菱ケミカルホールディングス傘下の三菱レイヨンは16日、伊高級車メーカーのランボルギーニと炭素繊維複合材の分野で共同開発を始めると発表した。自動車の部材として使う炭素繊維複合材の加工時間を短縮したり、工程を自動化したりする技術を今後1年かけて確立する。ランボルギーニが将来発売する新型車での採用をめざす。
16日に両社が基本合意した。三菱レイヨンは約5年前からランボルギーニに炭素繊維を納入してきたが、今回の合意を機に加工方法の開発にまで踏み込む。越智仁社長は「炭素繊維の使いこなし方を一緒に開発したい」と話した。
具体的には、短い時間でプレス加工をする技術などを共同開発する。技術を確立できれば量産時の効率を高められるため、より多くの部位に炭素繊維複合材を活用できるようになる。三菱レイヨンは様々な自動車メーカーと協業を進め、2020年度をめどに炭素繊維や複合材の売上高を15年度より7割多い1000億円に増やす計画だ。
炭素繊維各社は完成車や部品メーカーとの結びつきを深めて、自動車分野での炭素繊維の採用を増やそうとしている。13日には帝人が米国の自動車部品メーカーを約840億円で買収すると発表した。
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