ソニー「継続して稼げる事業」へシフト急ぐ
ソニーが継続して安定収益を稼げる事業モデルへのシフトを急いでいる。15日には音楽出版最大手の米子会社、ソニー/ATVミュージックパブリッシングの完全子会社化を発表した。定額制音楽配信サービスが普及期を迎えるなか、中長期での安定収益源になると判断した。商品やサービスを単品で売るだけではない新たなモデルをグループ全体で構築する。
ソニー/ATVに折半出資する故マイケル・ジャクソン氏の遺産管理財団の持ち分を約7億5000万ドル(約840億円)で取得する。最終契約は今月末までに結ぶ予定で、監督官庁などの承認を得て、ソニーの米国子会社の完全子会社にする。
ソニーは中期経営計画で、安定した顧客基盤から継続的に収益を稼ぐ「リカーリング型」と呼ぶ事業モデルの強化を柱に据えている。楽曲の著作権管理を主力とする音楽出版事業はこの方針を進めるうえで重要と判断したようだ。
15日には米ネットサービス子会社が米国の一部地域で提供していたクラウド型テレビ配信サービス「プレイステーション ヴュー(PS Vue)」を全米に広げたとも発表した。PS Vueもリカーリング型事業と位置づけており、ゲーム機「PS4」をはじめ、米アップルや米アマゾン、米グーグルなどの端末向けにもサービスを提供している。
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