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ルノー・日産、22年に完全自動運転 異次元競争に突入

仏ルノー・日産自動車連合は15日、6年間の中期経営計画を発表した。2022年までに人が運転に関与しない完全自動運転車を実用化するほか、販売台数に占める電動車の割合を3割に高めるのが柱だ。世界のトップメーカーの一角が自動運転と電動化という技術転換に同時に乗り出すことで、モビリティー(移動手段)を巡る異次元の競争が始まる。

「自動車産業はこの先10年、過去50年よりも多くの変革を経験する」。ルノー・日産連合の統括会社で会長を務めるカルロス・ゴーン氏は15日にパリ市内で開いた記者会見で、アライアンス(企業連合)として初めての中期経営計画を策定した背景を説明した。自動運転技術や無公害社会の実現を目指す各国の政策によって「自動車産業を大転換させる革命が近づきつつある」と指摘した。

ガソリンエンジンなど内燃機関は参入障壁が高く、米日欧など限られた国の大手メーカーが部品を含む産業ピラミッドを形作り、富の蓄積を享受してきた。3万点の部品が電気自動車(EV)では4割減るとされ、繊細な技術が必要な機械部品は減る。「T型フォード」誕生から110年。内燃機関と大量生産モデルで成長したサプライチェーンが崩れ、新興メーカーの追い上げを許す。

それでも英仏が40年までにガソリン車の販売を禁止する方針を打ち出すなど世界のEVシフトはとどまるところを知らない。ゴーン氏も15日、「カーメーカーに選択の余地はない。やらざるを得ない」と拳を振った。

中期経営計画では三菱自動車を加えた3社で20年までにEV専用の共通プラットホーム(車台)を用意するとした。開発効率を高め、3社で22年までに12車種のEVを発売する工程表も示した。

三菱自が強みをもつ家庭用電源で充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)もルノーや日産と技術を共有する。EVやPHVなど電動車の販売比率は22年に全体の3割に高まる見通しだ。

自動運転分野では22年までにドライバーが運転に関与しない完全自動運転車を開発すると明記した。無人運転車を使った配車サービス分野に参入する方針も示した。

自動運転では米グーグルなど新たなプレーヤーが出現した。自動車メーカーは協力しながらも付加価値をどうやって自陣に残すかが問われる。EVでは米テスラや新規参入組との競争が始まる。ただルノー・日産は世界で累計50万台のEVを販売するなど市場をリードしており、むしろゴーン氏は産業の転換を歓迎するフシすらある。会見で「我々にはビジョンがあった」と強調した。

16年10月に傘下に収めた三菱自を加えた世界販売は17年1~6月に526万台となり、独フォルクスワーゲン(VW)を抜き首位に立った。ゴーン氏は世界市場が22年に16年比12%増の1億500万台を超えると予測する。ルノー・日産は市場の伸びを上回り、22年の世界販売が16年比4割増の1400万台になる見通し。「我々は規模を生かし、競争力を高める方法を分かっている」。ゴーン氏は三菱自への出資で手にした世界最大の販売台数というスケールメリットを武器に競争を勝ち抜く考えを強調した。

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