2017年12月13日(水)

ツタヤ系格安スマホ、AIで怪しい電話を警告

2017/9/15 17:15
保存
共有
印刷
その他

 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)系の格安スマートフォン(スマホ)会社、トーンモバイル(東京・渋谷)は15日、高齢者に配慮した機能を拡充すると発表した。人工知能(AI)を使って詐欺などに使われた怪しい電話番号を検知し、電話に出ないよう注意を促す。格安スマホには約600社近い事業者が参入しており、価格だけでは競合との差異化が難しくなっている。トーンは顧客に寄り添う機能で顧客を取り込む。

トーンモバイル(東京・渋谷)は詐欺などに使われた怪しい電話番号を検知し、電話に出ないよう注意を促す

トーンモバイル(東京・渋谷)は詐欺などに使われた怪しい電話番号を検知し、電話に出ないよう注意を促す

 同日、都内で発表会を開いたトーンモバイルの石田宏樹社長は「全てのテクノロジーを安心や安全の分野に集中させていく。高齢者や子どもが安心して使ってもらえるようにしたい」と話した。

 拡充する機能「あんしん電話」は10月3日から開始し、トーンモバイルの全ての契約者は無料で使える。詐欺やセールス電話に使われた電話番号を蓄積するデータベースに、独自開発のAIが接続。怪しい番号から着信を受けた利用者に対し、電話に出ないよう警告メッセージを流したり、電話にでるかどうか再度確認画面を表示したりする。

 高齢者がどこにいるのか居場所を家族に知らせるアプリ「ゆるやか見まもりモード」の配信や、書類を記入した上で、紙をスマホで撮影すると自動で初期設定を実施するサービスも開始する。「初めてスマホを触る人が使いやすいサービスを考えた」(石田社長)

 格安スマホは大手携帯3社と比べ半額以下で利用できるが、市場が盛り上がって3年が経過し、値段だけで違いをアピールするのは難しくなっている。楽天は9月から、高速通信を2980円で利用できるプランを開始。「値下げよりニーズを重視」(楽天)とするなど、価格以外のサービスや機能で訴求する事業者増えてきた。

 ただ、泣きどころは最新の米アップルの人気端末「iPhone」を取り扱っていない点だ。調達量などの問題から格安スマホ事業者がアップルの最新端末を取り扱うのは難しく、多くは中古のiPhoneや旧来端末と通信サービスを組み合わせて展開する。

 折しも、「iPhone 8」などの発表を受け、大手携帯各社は新たな料金プランを打ち出したばかり。KDDI(au)の石川雄三副社長は「最新の端末を使えるうえ、プランもお得。格安スマホに乗り換えた人も是非戻ってきてもらいたい」と新プランに自信を見せた。

 トーンは自社開発の2機種のスマホしか取り扱わないが、石田社長は「iPhoneを使う人ではなく、初心者層や高齢者や子どもなどに絞り込んだ上で、新たなユーザーを開拓していく」としている。

 どんなサービスを誰に訴えていくのか。通信サービスを巡る攻防戦はアップルの新端末を投入した9月に、騒がしくなってきた。

 (大西綾)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報