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東芝混迷、取引先にも余波 取引社数は1年半で4割減

記者会見で頭を下げる東芝の綱川社長(14日午後、東京都港区)

東芝の経営混乱による影響が取引先の企業にも波及している。帝国データバンクが15日に発表した調査によると、東芝グループと取引のある国内企業の数は1月末時点で1万3603社と、この1年半で4割減った。東芝は2015年に会計不祥事が発覚してから医療機器子会社や白物家電事業などを相次いで売却しており、グループの取引規模が縮小していることがうかがえる。債務超過の解消に向けて事業売却などを急ぐなか、取引先企業への影響が一段と広がる可能性もある。

帝国データバンクが企業への聞き取り調査などをもとに取引先の実態をまとめた。対象としたのは国内の上場企業や中小企業など146万社のうち、東芝が有価証券報告書に「主要な関係会社」として記載している国内グループ会社と東芝本体が、「自社にとって主力の取引先だ」と答えた企業。前回調査の15年7月時点では2万2244社だったが、今年1月末までに大きく減った。

取引先の数が減ったのは、まず東芝が事業売却を進めていることが大きい。16年に医療機器子会社の東芝メディカルシステムズをキヤノンに売却したほか、白物家電事業も中国の美的集団に売却。東芝の連結子会社の数は昨年9月末時点で525社(国内外合計)と、1年前に比べて1割強少なくなった。その後も事業の分社・売却を進めている。

国内の取引先に対して、東芝が厳しい取引条件を求めていた経緯もある。会計不祥事に揺れた2015年には、東芝のグループ企業が取引先に調達した物品の支払期日の延期などを要請したことが明らかになった。足元では「支払い条件の見直しなどの要請で混乱が起きているという話は出てない」(帝国データバンクの阿部成伸・東京支社情報部副課長)というが、東芝との取引への依存度の低い企業の中には、契約を見直すところがあった可能性がある。

東芝が14日に発表した現時点での業績見通しによると、事業売却による資本増強を進めなければ、3月末に1500億円規模の債務超過が続く見込み。半導体メモリー事業などの売却を急ぐ方針で、取引先の数は今後も一段と減少するとみられる。「売却後に財務基盤のしっかりとした新しい経営体制のもとで取引を継続できれば、取引先の資金繰りや業績にはプラスに働きそう」(阿部氏)。一方で新体制が調達先の絞り込みなどを進めれば、中小規模の企業などには大きな影響が出る可能性もあるという。

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