2017年11月18日(土)

LNG、中印・東南アが爆買い 30年に需要9割増

2017/9/14 21:58 (2017/9/14 23:05更新)
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 アジアの新興国による液化天然ガス(LNG)の購入が拡大する。2030年の世界需要は4億7900万トンと、16年より約9割増える見通しだ。日本や韓国に加え、経済成長が続く中国やインド、東南アジア諸国が新たに買い手として台頭するためだ。LNGの受け入れ基地の建設計画が相次ぎ、日本のプラントメーカーなどには商機が広がる。

 エネルギー調査会社のブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスが14日、長期見通しを公表した。けん引役は中国やインドで、30年には世界全体の24%を占めるという。東南アジアでも経済成長でガスの輸入を増やす国が増える。

 ロイター通信によると、バングラデシュ国営のペトロバングラは18年から15年間にわたり、カタールから年250万トンのLNGを購入する見込み。同国には陸上のLNG受け入れ基地がないが、船にタンクや気化設備を搭載した「FSRU」(浮体式LNG貯蔵再ガス化設備)を利用する。

 原子力発電所の稼働停止などで火力発電所の稼働を増やしている日本にとって調達面で競争が激しくなる可能性があるが、海外事業ではビジネス機会が広がる。東京ガスは7月、ペトロバングラからLNG受け入れ基地の調査事業を受注。フィリピンではガス火力発電所とLNG受け入れ基地をセットで建設する構想があり、東京ガスはここにも参入をうかがう。

 プラント大手の日揮は、インドネシアのボジョネガラで受け入れ基地の設計や建設工事の受注に向けて商談中だ。タンクを手がけるIHIも東南アジアを中心に受注活動を展開している。

 ブルームバーグのリポートによると、当面、世界のLNGは供給能力が需要を上回る状態が続く。18~20年に米国やオーストラリアなどで設備の稼働が相次ぎ、生産能力が8470万トン上積みされるためだ。

 イタリア炭化水素公社(ENI)などがモザンビークの洋上LNGプラントの投資を決定し、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルが主導するカナダ西部のLNG事業も18年にも投資が決まるとの予測もある。

 アジアを中心に需要が伸び続けるため、25年からは供給能力が不足するとの見方もあるが、需給バランスが改善しなければLNG販売が低迷する可能性もある。事業拡大をめざす日本のプラントやエネルギー各社にとっては、需給の波を見極めながら慎重に判断する目利き力も重要になる。

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