2019年9月23日(月)

日産、バイオエタノールで走る燃料電池車 新システム発表

2016/6/14 13:34
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日産自動車は14日、バイオエタノールを燃料とする新しい燃料電池車(FCV)の技術を発表した。サトウキビなど植物由来の燃料を使ってバッテリーを充電し、モーターで走行する。植物の育成段階で吸収する二酸化炭素(CO2)と走行時に排出するCO2を相殺し、大気中のCO2の増加をゼロに近づけることができるという。2020年をめどに商用トラックでの実用化をめざしている。

日産が発表した燃料電池システム「e―バイオ・フューエルセル」は酸素と燃料の反応を利用する固形酸化物燃料電池(SOFC)を自動車の動力源に採用する世界初の仕組み。エタノールの他に天然ガスなど多様な燃料の利用が可能という。

現行のFCVは燃料として水素の利用が中心だ。トヨタ自動車は14年12月に初の量産型FCV「ミライ」を発売。ホンダも16年3月に「クラリティ・フューエルセル」のリース販売を始めた。いずれも水素と酸素の反応でできる電気で走り、走行時に水しか出さないため「究極のエコカー」と呼ばれる。

日産が提唱するバイオエタノール燃料は走行時にCO2を排出するが、サトウキビやトウモロコシなどの原料が成長する過程でCO2を吸収するため、全体ではCO2増加を抑えられるという。日産の坂本秀行副社長は「バイオエタノールは水素に比べて入手しやすく扱いやすいため、用途の拡張性が高い」と話した。

既に試作車両の走行テストを始めており、今夏にも試作車を公開するという。

次世代エコカーの主役を巡る規格争いは、日産や米テスラ・モーターズなどのEV陣営と、トヨタ、ホンダを中心とする水素FCV陣営に分かれる。日産は水素燃料のFCVの技術開発で独ダイムラー、米フォード・モーターと提携しているが、現時点で具体的な商品化計画はない。EVを次世代エコカーの柱に据える戦略を維持しつつ、FCVの分野でも新たなシステムを公開して技術力をアピールする。

(企業報道部 中山修志)

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