2019年7月21日(日)

C型肝炎の新薬が日本上陸 米社製、経口で治癒率96%

2015/5/13付
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C型肝炎の治療に高い効果があるが、価格も極めて高いことで世界的に注目を集めている新薬が日本に上陸する。厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)は13日、米製薬ギリアド・サイエンシズが開発した新薬「ソバルディ」(一般名ソホスブビル)について、保険適用を承認した。1日分となる1錠の薬価は6万1799円だ。

米ギリアド・サイエンシズのC型肝炎治療薬「ソバルディ」は急速に利用が広がっている

肝臓がんの原因となるC型肝炎ウイルスの感染者は、国内に200万人程度いるとされる。現在の治療は注射によるインターフェロンなどの投与が主流だが、人によって効果に差がある。

一方、月内に発売されるソバルディは経口薬で、C型肝炎のうち2割から3割を占める「2型」と呼ばれる遺伝子型の患者に効果がある。日本の臨床試験(治験)では、併用薬と共に12週間投与したところ、96%でウイルスが消失した。

埼玉医科大学の持田智教授は「飲み薬だけで治療できるようになったのは朗報」と話す。C型肝炎の患者は高齢者が多く、手軽さは大きなメリット。インターフェロンで治らなかった患者にとっても新たな治療薬として期待が高まっている。

課題は価格が高いことだ。中医協はこれまでにない画期的な効果を評価。薬価は治癒に必要な12週間の投与で、併用薬も含めると約550万円かかる。インターフェロンなどによる治療で治癒までにかかる薬価は約220万円で、300万円以上高くなる計算だ。

日本では国が肝炎治療を助成しており、ソバルディが助成の対象になるかは18日開催の有識者会議で議論される見通し。助成対象となった場合、患者の負担は高くても月額2万円で済む。ただ、国の社会保障費の観点からは、仮に50万人の患者が利用すると薬剤費だけで2兆円を超えてしまう。

既にソバルディの販売が始まっている米国での薬価は1錠1200ドル(約13万円)、英仏では7万円前後。医薬品の費用対効果に詳しい国際医療福祉大学の池田俊也教授は「一見高額だが、肝臓がんになった際の医療費を考えると高いとは言い切れない」と話す。

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