シャープ、知財管理を鴻海との合弁会社に委託
台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下のシャープは12日、シャープと鴻海の子会社などが出資して新会社、サイエンビジップ・ジャパン(大阪市)を10月3日に設立すると発表した。特許自体はシャープが引き続き保有するが、知的財産の管理を新会社に委託する。鴻海グループの知財管理ノウハウを生かして知財や関連人材の有効活用につなげる。
新会社の資本金は500万円。シャープが51%、鴻海子会社のサイエンビジップ・コンサルティング(ケイマン諸島)が20%、新会社の役員が29%出資する。シャープから知財担当の社員らが異動して約200人体制とし、社長にはシャープ出身者が就く。
鴻海副総裁を兼任するシャープの戴正呉社長はこれまでも「たくさん特許があったのに売ってしまい残念だ。特許は売らない」と語っていた。「鴻海グループの知財管理に関するスキルを活用して活用度を高める」(シャープ)といい、将来的にはシャープ以外の企業の知財を管理して収益につなげることも検討する。