2019年2月19日(火)

カシオ、27年ぶり社長交代 長男の和宏氏が昇格
和雄氏は会長に

2015/5/13付
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カシオ計算機は12日、樫尾和宏取締役専務執行役員(49)が6月26日付で社長に昇格する人事を発表した。創業メンバー「樫尾四兄弟」の一人、樫尾和雄社長(86)は代表権のある会長に就く。和宏氏は和雄社長の長男。トップ交代は27年ぶりになる。和雄社長は当面は経営に強く携わる構えで、「和宏社長体制」を固めることに力を注ぐ。

記者会見で握手するカシオ計算機次期社長の樫尾和宏取締役専務執行役員(左)と樫尾和雄社長(12日午後、東京都渋谷区)

記者会見で握手するカシオ計算機次期社長の樫尾和宏取締役専務執行役員(左)と樫尾和雄社長(12日午後、東京都渋谷区)

「この1年間はこれまでの2倍働き、18年3月期までの目標に向かって全力を尽くす」。都内の本社で開いた社長交代の記者会見で和雄社長は3カ年の新たな経営計画を明らかにした。営業利益を15年3月期から倍増させ750億円にする。さらに長年の経営ノウハウを集約した人材開発システムなど構想中の新規事業について熱く語った。

和雄社長は樫尾四兄弟の3番目。「新しいモノを生み出し続ける」という創業理念を実践し、デジタルカメラなどを送り出してきた。

和雄社長は長男を指名した理由について「実力本位で彼なら実行できると判断した」と語る。兄の故忠雄氏の長男で和宏氏と同じ取締役専務執行役員の彰氏ら樫尾一族は他にもいたが、早くから経営統括を任せるなど和宏氏を育ててきた。

このタイミングの交代について和宏氏は「3カ年計画は(策定した父親が)やり遂げると思っていた」と話す。カシオは15年3月期は純利益が過去最高を達成し、16年3月期には営業利益も最高の500億円が見えてきた。和雄社長が後継指名を急いだ背景には、業績好調の間にバトンタッチしたいとの思いがあったとみられる。

もっとも和雄社長は現状に満足しているわけではない。現在カシオの消費者向け事業の売り上げのうち時計事業が50%強を占める。携帯電話端末など不採算事業の整理で成長軌道に乗ったが、「今の売り上げでは満足できない」(和雄社長)。

和宏氏は「カシオファンの期待を超える商品を創造したい」と話す。稼げる新事業を育て、脱「時計依存」を進めることは、四兄弟世代とは違う「新・CASIO」をつくり出すことでもある。課されたハードルは決して低くない。

 樫尾 和宏氏(かしお・かずひろ)91年(平3年)慶応理工卒、カシオ計算機入社。2011年、取締役執行役員DI事業部長。14年、取締役専務執行役員コンシューマ・システム事業本部長。東京都出身。

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