2018年11月20日(火)

米ハネウェル「つながる」航空機、地上並み高速通信

2017/7/12 17:04
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米機械大手のハネウェルが「Connected(つながる)」と銘打った航空機向けの新システムをアピールする世界ツアーを始めた。乗客に機内の高速インターネット接続サービスを提供できるほか、センサー類で機体の状況をリアルタイムで把握し保守管理に役立てるといった使い方が可能。11~12日に成田空港(千葉県成田市)で開いたシステム搭載デモ機の試乗会には、日本の主な航空会社が軒並み参加した。

日本で初めてのデモ飛行には日本の航空会社大手も参加した(12日、成田空港)

日本で初めてのデモ飛行には日本の航空会社大手も参加した(12日、成田空港)

12日午後、デモ機の報道機関向けフライトに記者も搭乗した。機内には先端の計測機器が所狭しと並ぶ。早速、下りが最速50メガ(メガは100万)ビットの高速通信を試してみた。「2~3本のメールを確認するだけなら現状のサービスで十分かもしれない。だが昨日見逃したテレビ番組をダウンロードしたい場合などでは10~100倍速い速度が多くの人を満足させられる」とハネウェル・エアロスペースのポール・ネフ氏(アジア太平洋事業開発ディレクター)は話す。

英インマルサットの第5世代衛星を使い、「地上にいる時と変わらない」(営業担当のロナルド・ロペス氏)高速通信を楽しめるという触れ込みだ。日本航空(JAL)がWi―Fiサービスの無料を打ち出すなど、スマホやタブレット端末の普及で機内でもインターネットを使いたいという顧客の要望は増えている。それ以上に航空会社の関心を集めているのが運航支援サービスの方だ。

機材トラブルで飛行機が遅れると、乗客の他便への振り替えや宿泊費、サービスなどで多額のコストがかかる。ハネウェルによると、航空便の遅延によって航空会社が負担しているコストは全世界で250億ドル(約2.8兆円)に達する。とりわけ「薄利多便」で稼ぐ格安航空会社(LCC)には頭が痛い。

部品の摩耗や異常につながるデータの変化から故障を予知したり、最適な燃費で飛べるように機体を制御したりすることでコストを減らす。ハネウェルはエンジン部品やブレーキ部品など多くの部品を手掛けており、機体に組み込まれたセンサーから収集した情報を分析して生かす。最新の気象や他の飛行機のも運航データを取り込み、万が一の事故のリスクも最小限にできるという。

すでにキャセイパシフィック航空(香港)などと共同の実証試験に入ることで合意しており、受注の拡大を目指すために2カ月に及ぶ長期の世界ツアーに出たというわけだ。「2025年までに2万5000機は需要があるとみている」とネフ氏。日本の次は台湾でデモ機による売り込みをかける。

(市原朋大)

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