2019年5月26日(日)

マクドナルド最終赤字262億円 1~6月期、回復の芽も

2015/8/12 22:07
保存
共有
印刷
その他

日本マクドナルドホールディングスは12日、2015年1~6月期の連結最終損益が262億円の赤字だったと発表した。前年同期は18億円の黒字だった。中国の取引先による期限切れ鶏肉の使用や商品の異物混入など相次ぐ品質問題が響いて01年の上場以来、上期で最大の赤字となった。客離れは深刻だが、浮上のきっかけも見えてきた。

決算発表する日本マクドナルドのカサノバ社長(左)(12日、東証)

決算発表する日本マクドナルドのカサノバ社長(左)(12日、東証)

日本マクドナルドの1~6月期の売上高は前年同期比29.5%減の852億円、経常損益は195億円の赤字(前年同期は32億円の黒字)だった。15年12月期の連結売上高は前期比10%減の2千億円、最終損益は380億円の赤字で4月に公表した予想を据え置いた。

大幅な赤字は避けられないが回復の兆しはある。7月の既存店売上高は12.6%減。競合の「モスバーガー」や「ケンタッキー・フライド・チキン」はともに1割増でマクドナルドは一人負けの状態だ。ただ鶏肉使用問題の発覚から丸1年となる22日以降だけみれば前年実績を数%上回った。

8月についても12日記者会見したサラ・カサノバ社長は「今のところ良い状況」と自信をみせた。期間限定の「アボカドバーガー」(390円)が好調で、関西のフランチャイズ(FC)オーナーは「家族客が戻ってきた」と安堵する。

下半期は既存店売上高をプラスに転じさせる計画だ。カサノバ社長は「業績回復の起爆剤はメニューだ」と強調する。今後、北海道産のチーズや長野県産の巨峰など地域の名産品を使った商品や海外のマクドナルドの人気メニューを売り出す考え。野村証券の繁村京一郎シニアアナリストは「消費者目線の施策は評価でき、販売が底を打つ可能性がある」とみる。

4月に発表した経営再建策の一部は難航も予想される。不採算店閉鎖は通期で131店を予定するが上半期ではゼロだった。500店の改装計画は27店を実施したにすぎない。不動産所有者やFCオーナーとの協議に「ある程度時間がかかる」(マクドナルド)。

不採算店の撤退予定地は競合のファストフードチェーンの格好の標的だ。閉鎖対象の131店中、東京都内の店は35%。最大マーケットの首都圏でマクドナルドの存在感が薄くなる懸念がある。

店舗の改装はブランドイメージの改善に不可欠。しかしFC店の場合、改装費はオーナー負担が原則だ。今回は本部が一部補助する考えだが減収で余裕のないオーナーが応じるかは不透明だ。

米マクドナルドの全世界の4~6月期の売上高は前年同期比0.7%減。依然厳しいが欧州が1.2%増収と盛り返した地域もある。英マクドナルドは顧客の健康志向に合わせてメニューを見直し業績改善につなげた。

マクドナルドのブランドが完全に力を失ったわけではない。日本マクドナルドも改善の兆しを確実に反転攻勢へと結びつけられるかが問われる。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報