2019年2月22日(金)

トヨタ、リハビリ支援ロボを実用化 高齢化にらみ

2017/4/12 20:02
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トヨタ自動車は12日、リハビリ支援用のロボットを実用化したと発表した。高齢化社会の進展をにらみ、医療・介護などの分野で人と共生するパートナーロボットを開発することで新たな事業の柱に育てる。今秋から医療機関などに貸与し、3年後をめどに国内で100台の普及を目指す。

トヨタは2007年からパートナーロボットの研究開発に着手し、10年かけて同社として初めて実用化にこぎつけた。

今回実用化したロボットは、脳卒中などの患者が再び歩けるように支援する。屋内で走れる健康器具のトレッドミルと、患者の関節に装着するロボットを組み合わせた構成だ。患者が歩行練習する際にロボット部分が体重を支えたり足を振り出したりするのを支援することで「歩けるようになるのが1.6倍早くなる」(共同開発した藤田保健衛生大学の才藤栄一教授)という。

昨年11月に医療機器として認可を得た。当面は初期費用100万円と毎月のレンタル料35万円がかかる。医療機関の金銭的負担は小さくないというハードルはあるが、将来的にはリハビリ施設がある全国1500の医療機関への導入を目指す。

トヨタは「すべての人に移動の自由を」を合言葉に、歩行練習など6分野でパートナーロボットの開発を進めている。担当の磯部利行常務役員は「社会のニーズがあれば事業に結びつく」と力を込める。今後15~64歳の人口が減る分をロボットで補えば、50年でも現役世代の負担を00年並みに減らせるという社会的意義を強調する。

高齢化や人手不足を背景に生活支援ロボットの必要性は増しており、大手から中小企業まで参入の裾野が広がっている。ホンダが歩行支援ロボットを手掛けるほか、パナソニックも介護ロボットに力を入れる。筑波大発ベンチャーのサイバーダインは使用者の手足の動きを助ける装着型ロボット「HAL」を手掛ける。

ただ生活支援ロボットは使用に際して不特定多数の人が関わり、使用の条件や環境が変化するため、安全性の確保や共通基準の整備が欠かせない。安全基準の整備はまだ始まったばかりだ。経済産業省は16年に生活支援ロボットの安全基準を日本工業規格(JIS)に新設した。

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