アステラス、海外での皮膚病薬事業を売却 デンマーク社に
アステラス製薬は11日、海外で展開している皮膚病の治療薬事業をデンマークのレオ・ファーマに売却する契約を結んだと発表した。売却額は6億7500万ユーロ(約890億円)。アステラスはがんや泌尿器、免疫などの分野を重点領域と定めて事業の集中を進めている。皮膚科が専門のレオ社に売却することで、事業の効率化を目指す。
売却対象となるのはアトピー性皮膚炎治療薬「プロトピック」や、にきびなどの治療薬に関する事業。2014年度売上高は395億円。国内では14年にプロトピックの販売権をマルホ(大阪市)に売却し、皮膚科関連の事業からはすでに撤退している。
アステラスは5月に公表した中期経営計画で、がんや泌尿器、免疫などの分野に加え、眼科と筋疾患を重点領域に追加。経営資源を集中的に投入する姿勢を示していた。
11月10日には再生医療技術と使って眼科疾患の治療法を開発中の米ベンチャーを約460億円で買収すると発表したばかり。重点領域へ集中する姿勢を鮮明にする考えだ。
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