2019年3月19日(火)

高級ジン「夏の陣」にアサヒも参入

2017/5/11 17:49
保存
共有
印刷
その他

アサヒビールは11日、高級ジンに参入すると発表した。子会社のニッカウヰスキーがウイスキーづくりで使ってきた蒸留器を生かし、複数の原料に由来する香りが重なり合う味わいに仕上げた。国内でまず発売し、6月27日に売り出す。サントリーホールディングス(HD)も7月、グループを通じて発売。成長する市場を巡り酒類各社の"夏の陣"が始まる。

ニッカウヰスキーの岸本社長(中)らが記者会見し、高級ジン参入を発表(11日)

ニッカウヰスキーの岸本社長(中)らが記者会見し、高級ジン参入を発表(11日)

製品は「ニッカ カフェジン」。ニッカウヰスキーの宮城峡蒸留所(仙台市)にある蒸留器で造る。この蒸留器は"日本のウイスキーの父"と呼ばれ、同社を創業した竹鶴政孝が入れた設備。最新の設備に比べて蒸留効率が高くはないが、原料由来の香りや成分が残り、個性的な味わいにできるとしている。

ジンは、セイヨウネズの果実などを使って香味付した蒸留酒。カフェジンではゆずやサンショウなどを生かし、複雑な味わいに仕上げた。ニッカのブランドを冠して高級感を醸成する。

「スピリッツ(蒸留酒)を製造して半世紀を超える。製造の歴史と経験を生かし、成長するスピリッツ市場に積極的に挑戦する」。ニッカウヰスキーの岸本健利社長は11日、都内で開いた記者会見で意気込んだ。

価格はオープンだが参考小売価格で税別4500円を見込んでいる。発売後1年で1千ケース(1ケースは700ミリリットルの12本換算)をめざす。海外でも展開し、9月に欧米に投入する計画だ。

アルコールでも消費者の好みの多様化を背景に、世界では素材や製法にこだわった「クラフトジン」の人気が高まっている。日本でも京都にクラフトジンを専門に手がける蒸留所ができ関心を呼ぶ。市場の拡大が期待され、アサヒビールでは3000円以上の高級ジン市場は、17年に前年の2倍程度に伸びるとみている。

そうした中、高級ジンを巡っては酒類各社の動きが熱を帯びる。サントリーHDはグループを通じて昨年12月、英国高級ジンメーカー、シップスミスを買収して参入。今年7月には海外への展開を視野に入れ開発を進めてきた製品をまず日本で発売する計画だ。成長性のある蒸留酒市場を巡り、各社が火花を散らすのは必至。この夏はジンジンする競争が繰り広げられそうだ。

(新沼大)

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報