2019年1月19日(土)

米デルタ、NY線など成田3路線撤退 欠航は収束へ

2016/8/11 21:14 (2016/8/11 23:07更新)
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【ニューヨーク=稲井創一】米デルタ航空は10日、成田―ニューヨーク線など成田空港発着の3路線から撤退すると発表した。10月下旬から運航を取りやめる。都心に近い羽田空港での国際線運航枠の拡大により、デルタが拠点としてきた成田便の競争力が低下するため。デルタは代わりに中国をアジアと北米を結ぶ乗り継ぎ拠点として強化していく考えだ。

デルタは成田空港のハブ機能を縮小する=AP

デルタは成田空港のハブ機能を縮小する=AP

成田便はニューヨーク線のほか、バンコク線と関西空港線の運航を停止する。デルタのヴィネイ・デューベ上級副社長は10日、撤退の理由について「(2月の)日米航空交渉合意で競合する米国航空会社とその日本の提携企業が圧倒的に優位になる」とコメントした。

2月に羽田の昼間時間帯の米国路線の発着枠を日米で5枠ずつ配分することが決定。成田で北米との太平洋路線を充実させてきたデルタは、上級席に座るビジネス客などを都心に近い羽田の発着便に奪われかねない状況になっていた。

実際に米ユナイテッド航空と手を組むANAホールディングス(HD)が10月に羽田―ニューヨーク線を開設するといった動きが表面化した。

デルタは日本からの旅客が伸び悩み、太平洋路線の旅客収入が2016年4~6月期まで13四半期連続で前年同期比マイナスとなった。羽田は20年をめどにさらに国際線発着枠が増える方向。大規模なシステム障害で業績悪化が懸念される中、先行きの厳しい成田―ニューヨーク線の継続は難しくなっていた。

デルタは08年に成田発着路線が充実していた米ノースウエスト航空と経営統合した。成田をアジアの玄関口として活用しており、羽田空港の北米線の発着枠増大には異議を唱えていた。

羽田はANAHDと日本航空の国内線が充実。日本の両社やANAHDと組むユナイテッド航空の方が日本の地方から北米に向かう旅客を取り込みやすい。デルタが15年1月に経営破綻したスカイマークへの出資・支援に名乗りを上げたのには、日本の各地からの乗り継ぎ客を取り込む狙いがあったが、実現しなかった。

成田―バンコク線の運航停止に伴い、デルタは出資する中国東方航空のバンコク―上海などを活用して上海からの自社便に接続する路線を売り込む。北米とアジアを結ぶハブ拠点として強みがあった成田だが、今後は中国の空港とのハブ争いが激しくなりそうだ。

米東部時間8日未明に発生したシステム障害による欠航便は11日午前も25便発生したが、悪天候による影響もあった。デルタによると、システム障害によるダイヤの乱れは取り戻せたとしている。

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