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トヨタ、米工場に1500億円投資 トランプ氏が評価

トヨタ自動車は10日、米国ケンタッキー州の完成車工場に13億3千万ドル(約1500億円)を追加投資すると発表した。今夏に発売し、新たな開発・生産手法を採用する中型セダン「カムリ」向けの設備などを入れ替える。米国で今後5年で投じる100億ドルの計画の一部で、トヨタの発表文にはトランプ米大統領が評価するコメントも掲載された。新政権の圧力が和らぐ可能性もある。

ケンタッキー工場は1988年に稼働し、トヨタの米国工場として最大となる年間50万台を生産する。部品の共通化で効率と質を高める新開発・生産手法「TNGA」を採用したカムリの生産を6月から始めるのにあわせ、完成車やエンジンの生産設備を大幅に入れ替え、溶接ラインも刷新する。既に700人以上を新たに雇い、8200人の従業員が働いている。

これまでトヨタのメキシコでの工場建設を批判し、米国での投資を強く求めてきたトランプ大統領だが、トヨタの今回の発表文には「私の政権下での景況感の改善に製造業が確信を持っていることの何よりの証拠」と一定の評価を示す同大統領のコメントが掲載された。1月にはインディアナ州の工場での追加投資も発表したがトランプ大統領が正式にトヨタを評価するのは今回が初めて。

トヨタは1月にケンタッキー工場など、米国で今後5年間で100億ドルを投じる方針を明らかにした。過去60年間の累計投資額は220億ドルで、TNGAへの切り替えを中心に米国投資は膨らむ。TNGAに対応した生産設備の刷新は日本や英国でも実施している。

米新車市場は16年まで7年連続で拡大したが、買い替え需要が一服しつつある。その中で主力のケンタッキー工場に追加投資するメッセージは大きい。競争力を高め、米国で継続的に雇用を増やす姿勢をアピールして、日系自動車メーカーへの直接的な批判をかわす狙いもあるとみられる。

米国は日本にとって最大の直接投資国だ。財務省によると、16年の米国向け直接投資は約5兆7千億円だった。日本企業によるM&A(合併・買収)や設備投資が堅調に推移している。

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