ベータ40年の歴史に幕 ソニー、来年3月で出荷終了

2015/11/10 21:02
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ソニーは10日、家庭用VTRで「ベータマックス方式」のビデオカセットテープの出荷を2016年3月で終えると発表した。家庭用ビデオの記録媒体が磁気テープから光ディスクなどに移行し、需要が減っていた。1970~80年代に家庭用ビデオの規格を巡って「VHS」と激しい競争を繰り広げたこともあるベータは約40年の歴史に幕を閉じる。

1975年に発売したベータマックス式の初の家庭用ビデオカセット「K-60」

ベータビデオカセット「EL-500B」など4種類の商品の出荷を終了する。2002年にベータ方式のレコーダーの生産を完了したが、ビデオカセットは生産を続けていた。ただ、1984年度の最盛期に約5千万巻を出荷したカセットも15年度の出荷見込みは400巻。役割は終えたとして出荷終了を決めた。

ソニーがベータ方式のビデオテープレコーダー「SL-6300」とビデオカセット「K-60」を発売したのは75年。翌年、日本ビクター(現・JVCケンウッド)が録画時間がより長いVHS方式を売り出して規格争いが激化する。松下電器産業(現・パナソニック)を自陣に引き込んだVHSに軍配が上がったが、この敗北はソニーの経営に転機をもたらす。

89年の米コロンビア映画買収の狙いの一つは映像ソフト会社を味方につけてレコーダーの規格争いで優位に立つため。後のDVD規格「ブルーレイ・ディスク(BD)」ではソニー・パナソニック陣営が東芝陣営を下した。コロンビア映画買収を主導した故・大賀典雄元社長はこう漏らしていた。「映像ソフトがあれば、家庭用ビデオの規格争いも違った形になっていただろう」

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