2019年6月16日(日)

富士通、丈夫で洗える格安スマホ 「日本製」で攻勢

2017/7/10 15:27
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富士通は10日、市場拡大が続く格安スマートフォン(スマホ)で新製品を投入すると発表した。子会社の富士通コネクテッドテクノロジーズが内覧会を開き、夏モデルを公開。大手通信会社向けのスマホ製造で培った経験を生かし、「日本製」で攻勢をかける。

手洗いせっけんで洗える防水性を強調

手洗いせっけんで洗える防水性を強調

「日本のマチガイないSIMフリースマホ」というのが富士通の格安スマホのうたい文句だ。おサイフケータイやワンセグなど日本人に人気がある機能をそろえているのが特徴で、「アローズM04」は4世代目となる。20日から家電量販店や仮想移動体通信事業者(MVNO)で販売し、想定価格は3万円台後半だ。

新機種はNTTドコモ向けのハイエンド機種の製造技術を生かし、内部構造を見直した。画面割れに強い頑丈な作りにして、日常使いだけでなく屋外などで利用空間を広げる。

内覧会では手洗いせっけんでスマホを洗うデモも実施。自社調査で「スマホを洗いたい」という声が多かったことから、洗剤や流水がイヤホンジャックやスピーカーに入っても影響を受けないような防水性を確保した。

富士通が格安フリースマホで前面に打ち出すのは「安心・安全」や「日本製」であることだ。頑丈さや防水性に加え、格安スマホ初心者でも使いやすい仕様にした。ソフト面では大きめの文字表示や日本語変換しやすい独自開発ソフトなどに力を入れる。

富士通コネクテッドテクノロジーズの今村誠・商品企画部長は「(SIMフリーで)おサイフケータイやテレビ用アンテナは海外勢にはない特徴だ。大手通信会社で契約するのと同じように使える」と語った。

通信会社を自由に選べるSIMフリースマホは、2016年に市場が急拡大し認知度が高まっている。「今後は詳しくない年齢層が高い人も入ってくる」(今村氏)とみており、新機種は50~60歳代、主婦層も顧客に獲得できるよう進化させたという。

富士通は14年にこの市場に参入した。16年夏に発売した前機種「M03」は、「アローズ」ブランドの格安スマホとして人気を集め、SIMフリー端末の販売シェアで3位圏に食い込んだ。中国・華為技術(ファーウェイ)や台湾・華碩電脳(エイスース)が品ぞろえを増やすなか、一機種のみでシェアを拡大して隠れたヒット商品となった。

製造はドコモ向け機種と同じく兵庫県の工場での国内生産にこだわる。消費者の声を開発にすばやく反映できたり、修理に早く対応できたりする利点を生かす。ただ、富士通の17年度の携帯電話出荷台数は310万台と前年度から10万台減る見通し。主力の大手通信会社向けが落ち込むのを格安スマホが下支えしている形だ。台数の維持が続くうちに、次の成長モデルを見極めるのが急務となっている。(薬文江)

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