ベネッセHD社長「DM営業、徹底見直し」 社内でデータ管理

2014/9/10付
保存
共有
印刷
その他

ベネッセホールディングス(HD)の原田泳幸会長兼社長は10日、顧客情報流出事件について記者会見し、「ダイレクトメール(DM)を大量に郵送し、新規顧客を獲得してきた営業手法を徹底的に見直す」と述べた。7月に発覚した漏洩での被害が約3504万件にのぼったことを明らかにし、今後は顧客データ管理で外部委託を全面的に中止、社内で管理するなどの対策も発表した。

ベネッセは商業施設などでイベントを開き、そこで住所や氏名を記入した人に自社の通信教育に関するDMを送付して、会員を増やしてきた。4月時点の会員数は約365万人にのぼる。

しかし集めた個人データを業務委託先の元従業員が名簿業者に持ち込み、情報が流出した。「画一的なDMの送付に(顧客が)不満を高めている」(原田会長兼社長)こともあり、顧客獲得方法を見直す考えを示した。今後は全国に学習相談を手がけるアンテナショップを設置して、会員獲得を目指す。

再発防止策として顧客データの保守・管理の外部委託をやめ、年内に設立する子会社に移すことも発表した。子会社にはベネッセHDが70%、情報システムの監視を手掛けるラックが30%を出資する。これまで保守管理をしていたシンフォーム(岡山市)の社員や資産は新会社に統合する。漏洩の被害にあった顧客に対し1件あたり500円相当の金券を送付する。

原田会長兼社長は情報漏洩が発生した要因の一つに「企業風土がある」と指摘。新設する情報管理や内部統制の責任者を執行役員クラスとして2015年3月末までに8~9人迎え入れる。

企業のリスク管理に詳しい古野啓介UBICリスクコンサルティング代表取締役は「考え得るなかで最も厳しいレベルの再発防止策といえる。この対策を継続できるかが今後の焦点だろう」と評価している。

電子版の記事が今なら2カ月無料

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]