スポティファイが定額音楽配信 日本で一般向け
スウェーデン発祥でインターネットの音楽配信サービスの世界大手、スポティファイは10日、日本で定額配信サービスを一般向けに始めると発表した。従来は音楽関係者などを対象に利用者を限定していた。サービスプランはこれまでと同様の広告表示がある無料版と、月980円の有料版から選べる。

スポティファイは手軽な無料版で大勢の利用者を取りこんでから、有料版への乗り換えを促す「フリーミアム」が特徴だ。無料版は15~20分に1回のペースで曲の間に広告が流れ、使い勝手が悪くなる。有料版では広告が表示されなくなるほか、高音質の音楽が流れるなどサービスが向上する。
同日、都内で開いた記者会見でツイッターと連携した新サービスを発表した。スポティファイで視聴中の楽曲やアルバムなどをツイッターで表示し、友人と共有することができる。ツイッターの画面にはシェアした楽曲がアイコンとして現れ、アイコンをタップすると、30秒間視聴することができる。スポティファイ日本法人の玉木一郎社長は「音楽を共有する楽しさを感じてもらいたい」と話した。
音楽配信は昨年から参入が相次いでいる。サイバーエージェントとエイベックス・デジタルは共同で定額制音楽配信サービス「AWA(アワ)」を始めたほか、LINEや米アップル、米グーグルもサービスを提供する。
しかし、日本では消費者が定額制になじみが薄く、利用者の拡大が思うように進んでおらず、アワは今月7日に無料プランを拡充した。スポティファイの一般公開によって、定額音楽配信サービスの競争はより一層激しくなりそうだ。(長江優子)
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