北海道新幹線、予約率まだ25% 開業から9日間の指定席
北海道旅客鉄道(JR北海道)の島田修社長は9日の定例記者会見で、北海道新幹線が開業する26日から9日間の指定席の予約状況が4日時点で平均約25%にとどまることを明らかにした。予約数は計約5万席で前年の在来線・津軽海峡線の予約と比べれば6.3倍だが、新幹線の開業時としては低水準だ。

島田社長は「初日は混雑しているが、それ以外はまだ席が余っている」と話し、春休みや花見の旅行客など今後の利用増に期待を示した。
新函館北斗(北海道北斗市)―東京の所要時間は最短4時間2分と、空路より新幹線が選ばれる目安とされる「4時間未満」を実現できなかった。北海道が地盤の航空会社AIRDOは1日2往復運航する羽田―函館線の26~31日の座席予約率が9日時点で6割を超え、「このままいけば昨年の76%並みになる」(企画部)とみている。
北海道新幹線は「冬場の閑散期をどう埋めていくかも課題」(島田社長)で、当面の乗車率を26%と想定し、年50億円規模の赤字が続くと試算している。